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Dallarra Stradale ダラーラ ストラダーレ [車、カーデザイン、ミニカー]

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イタリアのレーシングコンストラクター、ダラーラが満を持して発表した同社初の超軽量スポーツカー。
同社はブガッティ ヴェイロンをはじめとるするハイパーカー、スーパーカー、そしてF1、SF、F3等の
レーシングカーの開発に携わってきた世界的なレーシングカーコンストラクター。いわば本物中の本物。

ダラーラ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A9

昨年11月にこの車が発表された時、ついにダラーラからロードカーが出た、これはなるべく早く
取り上げたい…、そう思いつつ結局これも今になってしまいました。

何のメディアか忘れましたが、この車が発表された時のダラーラ氏の述懐で、“いつか自社の名前をつけた
ロードカーを作りたいと心にずっと思っていたが、コンストラクターとして他にやるべき事があり過ぎて
中々実現するチャンスが無かった。しかし数年前のある時、今やらなかったらそんな日は永遠にやって来ない、
そう思って作ることにした。”というようなことを言っていて、ああ、ここまでの人、企業でもそうなのか、
でも、もっと早くても良かったと思うけどな…、と思ったものでした。

事前のスクープ記事でカムフラージュされた車を見て、期待していましたが、ちょっと寸詰まりにも見えて
あんまりカッコ良くなかったら嫌だな…と、若干の不安もありました。ですが発表された写真でみる限り、
スクープ写真から想像したよりもずっと魅力的で安心しました。そして色々と参考になるところも多く、
過去に自分が取り組んだ車について、あれもこうすれば良かったかもしれないな、そうすればもっと喜んで
もらえたかな…などと、後悔やら反省やらもしました。


イタリアのダラーラ「ストラダーレ」が遂に世界初公開。5年間で600台生産、価格は約2,000万円から(2017年11月16日)
http://creative311.com/?p=26499

ダラーラ・ストラダーレ発表 約2000万円~ 初年度分は完売(2017年11月17日)
https://www.autocar.jp/news/2017/11/17/249512/

ダラーラ初の市販スポーツカー、ストラダーレ 発表…855kgの軽量ボディに400hp(2017年11月17日)
https://response.jp/article/2017/11/17/302636.html

第467回:ダラーラのロードカーがいよいよ公道へ 世界600台限定の「ストラダーレ」に試乗する(2018年1月11日)
http://www.webcg.net/articles/-/37970

【独占レポート】ダラーラが放つ”本物のリアルスーパースポーツカー”に初試乗!(2018年5月7日)
https://motor-fan.jp/article/10004078


このダラーラ ストラダーレは、カーボン製ボディを採用するライトウェイトモデルで、フロントの
ウインドスクリーンの無い、いわゆるスピードスターが基本状態で、一般的なドアはありません。
ウインドスクリーン、ルーフ、サイドウインドー(ガルウイングタイプのドアとしての役割を持つ)
などは全てオプションという割り切った構成。
生産計画は、今後5年で600台を予定。価格は、€155,000(2062万円)から。

【SPECIFICATIONS】
車名:ダラーラ・ストラダーレ
ボディサイズ:全長4185×全幅1875×全高1041㎜
ホイールベース:2475㎜ 
乾燥重量:855㎏(ロードスターの場合)
エンジン:直列4気筒DOHCターボ 2300㏄(フォードEcoBoost)
最高出力:294kW(400㎰)/6200rpm
最大トルク:500Nm(51㎏m)/3000~5000rpm
トランスミッション:6速MT/6速ロボダイズド・パドルシフト
駆動方式:RWD
サスペンション形式:前後ダブルウイッシュボーン
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク
パフォーマンス 最高速度:280㎞/h 0→100㎞/h:3.25秒 
クーペのダウンフォース:820kg(オプションのリアウイング装着時)

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ロードスター用脱着式ウインドスクリーン(カーボンフレーム)€16,600(220万円)
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タルガ用フレームルーフ€7,700(102万円)
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クーペ用トップヒンジ(いわゆるガルウイングタイプ)シースルーキャノピードア€7,300(97万円)
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この画像を見ると、ボディパネルの構成はきわめてシンプルなことが良くわかります。
一般的なドアを設定しないと割り切れば、この手の車の場合ボディ設計は一気に楽になるし、
製作工数も激減します。販売価格を抑えるひとつの有効なソリューションだとは思いますが…、
やはりよほどのことが無い限りドア(そして屋根も)はあったほうがいいと思います、個人的には。
それにこのカウルというか各パネル類は、どれを見てもヒンジなどで開閉できるものではなく、
全てがボルトアップ等、工具を使って着脱するもののようで、その割り切りの潔さは清々しいほど。
好意的に見れば、あのレーシングカーコンストラクターのダラーラ製なのだからこれはこれで良し、
ということになる、のかもしれませんが…。
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ドアが無いからバスタブ型モノコックはサイドも十分な高さをキープできて剛性確保がしやすい。
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エアインテークダクトもズドーンと通せるので、エアの流れもこの概念図のように(多分)スムーズ。
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基本的に屋根のある車のほうが好きな私ですが、この車に関しては屋根もフロントスクリーンも無い
状態もいいなと思います。全体的に伸びやかに見えていいです。

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フロントから入って脇に抜けていく(それによってフロントにダウンフォースを発生させる)
エアの通路が良くわかるショット。
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この薄型のリヤコンビランプは某量産車用の流用品。なぜわかるかというと、IF-02RDSのロード
バージョン設計時に私もこれを流用することを検討したから。結局使用したのは寸法的な理由で
同じメーカーの別車種のものなのですが、ランプ単体としてはこちらのほうが好みでした。
今もその時に検討した1セットが手元にあります。
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ダラーラ社の社長、ジャン・パオロ・ダラーラ氏。
航空力学の学位を得てフェラーリ、マセラッティ、ランボルギーニ、デ・トマソでキャリアを積んだ後、
自身でレーシングカーコンストラクターを設立。いくつもの有名競合他社が立ち行かなくなって消えて
いく中、堅実に実績を積み上げて生き残り、今や世界中のほとんどのカテゴリーでシャシーを供給し、
その多くで成功を収める。そして満を持して自身の名前を冠したロードカーをリリース…。すばらしい。
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おまけ写真。左から、故パオロ・スタンツァーニ、マルチェロ・ガンディーニ、ジャン・パオロ・ダラーラ。
若き日、ミウラの開発に関わった3人。みんなすっかりおじいちゃん、すばらしくステキなおじいちゃん達。
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ダラーラ製、その実績が価値を生む。これもうまくいってほしい…。






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