IF-02RDS ロードバージョン開発経過の続き。

イケヤフォーミュラさんに引き渡した翌日、連絡があり、この状態ではリヤの方向指示器が保安基準を
満たさないかもしれない、何とかならないでしょうか?とのこと。
私としては保安基準を満たしているつもりでいたので、何でまたそういう事に? と思ったのだが、
イケヤフォーミュラさんがそういうのだから、とにかくその懸念は払拭しなければならない。



保安基準は基本的に文章で、それに加えて時々ごく簡単な図で解説されているのだが、書かれている
文言をどう解釈すれば良いのかわからなくて困ることがしばしばある。
今回の場合は“見通せること”という文言がそれだった。私はこれを直接光が目視できること、という
風に解釈し、3DCAD上でシミュレーションしてそのようになっていることを確認したつもりだった。
方向指示器の発光部の面積は20㎠以上必要で、水平方向で80度、垂直方向で15度の範囲でこれを
見通せること、となっている。シミュレーションではきわどいながらも大丈夫そうに思えたのだが…。
問題はリヤカウルの形状で、上記の水平方向で80度、垂直方向で15度のポイントから見たときに
発光部の一部を覆うような状態になってしまい、見える面積が小さすぎるのではないかということだ。
ではどれくらい見えれば良いのか?
イケヤフォーミュラさんが国交省の担当者に直接聞いて確認したところ、この80度/15度のポイント
からも20㎠以上の面積が確認できることと思ってください、とのこと。
リヤコンビライトの小さな車、例えば軽トラなどを見ると、平面的なところに小さなウインカーが
付いているものも普通にあるので(80度の角度から見たらその面積はかなり小さくなるはず)、
そこはちょっと拡大解釈というか厳し目じゃないかと思ったのだが、こういうことで変に食い下がっても
しょうがないし、そんなことをするよりも、文句のつけようがないレイアウトにするのがいい。

ということで修正案を考えたのだが、なるべくなら修正作業は少なく済ませたい。
最初はリヤコンビライトユニットの水平方向の取り付け角度を変えてウインカー部分をより多く
露出させ、それでも足りないのでリヤカウルを一部切り欠いて対処しようかと思ったのだが、
せっかくきれいに出来たボディを切り欠くのもつらいし、そうしてしまったら成形型もまた改修する
必要が出てくる…。









上の画像の右側がリヤカウルの一部を切り欠く案。大した違いではないように見えるかもしれないが、
単純にデザイン的にまとまりが悪くなるし、このために必要な作業全てを考えると、色々と憂鬱になる…。




それで他に出来ることはと考えたのがウインカーを丸ごと追加する案。
光源にLEDを使えば現状のリヤコンビライトの形状に合わせて非常にスリムなものが作れそうなので、
大急ぎで部品選定、レイアウト、3Dデータ化…とやって、画像(完成予想図)を作ってイケヤフォーミュラ
さんに見ていただいて承認していただき、この案で行くことに。










ハウジングはヘッドライトなどと同様に粉末造形、アウターレンズはアクリルの切削として、
またアークさんに作っていただいた。




それを持って先日の土曜日にイケヤフォーミュラさんにおじゃまして、皆さん忙しく作業しているところ、
無理を言って取付け用の穴あけなどの作業をしていただき、仮組みしてきた。








点灯テストも無事終了。







本日13日月曜日午後にこれらボディパーツ全て塗装工場に搬入、いよいよ塗装工程に入ることになる。







リヤ方向指示器問題、解決できて良かった。一時はどうなることかと…。