昨日に続き、9月29日(土)に大磯ロングビーチの駐車場で行われた
“カー・マガジン・ウィークエンド・ミーティング 2018 秋 in 大磯” というイベントに行ってきた、その3。

http://www.car-mag.jp/cwm2018autumn/
http://www.car-mag.jp/img/483/CM483_Oiso.pdf

今回はランボルギーニ カウンタック LP500S Wolf Special。まさにスーパーカーの中のスーパーカー。
今でもスーパーカーといえばカウンタック、象徴的な車といっていいでしょう。





個人的にはオーバーフェンダーやリヤウイングのついていないのLP400のほうが好みですし、
更に言えば、PrototypeのLP500がシンプルで一番好きです。
このLP500S Wolf Special はオーバーフェンダーがついていますが、リヤフェンダーの切り欠きに
オリジナルが持つデリケートなラインが残っていてそこがいいです。
この後に登場するモデルにつくオーバーフェンダーはどれもこのラインを無視した、いわば乱暴な
造形になっていて、せっかくのデザインをぶち壊しているように思えて好きになれません。





このホイールも、カウンタックに似合うという方もいますが、個人的にはあまり好きなほうでは
ないです。軽そうにも見えないし、空力が良さそうにも見えないし…。これならオリジナルの
LP400がはいていたホイールのほうが、全体のデザインともマッチングも含めていいかなと思う
のですが、この車はそれとの違いを出すことがコンセプトのひとつのようなものでしょうから、
そういう意味ではこのデザインはその目的を十分達成していると思いますので、これはこれで
いいのでしょうね。





むこうに見えるディーのと比べると、実際に発表された年代の違い以上の大きな違いを感じます。
かたやそれまでの集大成的なデザイン、かたやこれまでに見たことのないデザイン、そういう
コンセプトの違いを明確に感じます。
私自身は集大成的なデザインが好きですし、新しいことよりも美しいことのほうをより大切に
したいといつも思っているのですが、この2台に関してはカウンタックのほうが全然好みです。
ディーのはむしろ好きなデザインではないほうなので…。




わかりやすく翼断面形状のリヤウイング。このころはまだ翼端板の概念が無かったのか…、
気持ちよく影も形もありません。




この天地の狭いリヤウインドー、ルーフ上の小さな小さなウインドーも含めて、ここから後ろの景色を
見ろといわれても…、まぁ、まともになんて見えるわけがないです。









前作ミウラでのエンジニアリング的なネガティブポイントをつぶして、ある種理想主義的に纏め上げた
(重心高に関しては理想的とはいえないですが)パッケージレイアウト。そのパッケージレイアウトを
ごくごくタイトに包み込むデザインはこれでもかというほど未来的で、まるでコンセプトカーそのもの、
まさかこのまま市販するとは誰も思わないような、ライバルを一気に過去に置き去りにする超モダンデザイン。



そしてミウラの時には無茶なスケジュール前倒しでまるっきりとれなかった熟成期間も、今度は十分…
かどうかはともかく、まぁ前よりちょっとはかけて、完成度上げて、いよいよデビューだぁ!
…と思ったら、未曾有の世界的経済危機、オイルショック。  なんともついてない…。



ランボルギーニ社はこの頃から経営悪化はなはだしく、身売りだ、買収だと大変な時代に突入していく
わけですが、そんな中でこの車がマイナーチェンジを繰り返しながら、長きに渡って屋台骨を支え続け…、
いや、支えたとは言いにくいから…、商品として生き残り続けたのは、単純にこの車にそれだけ魅力が
あったからにほかならないと思います。こんな高額な車を欲しいと思う人がずっといたということです。



爆発的に売れてものすごい利益を出して傾いた会社の経営を持ち直す…、とまではなりませんでしたが、
アイディアを凝らして、苦労してこの車を開発した意味はあったと、そう思いたいです。
良くぞこの形で市販化してくれたものだと、この車を見ているとつくづくそう思います。




これだけの車が展示してあるのに、この人の少なさ…。天気が悪かったせいもあるかもしれないので、
こういうイベントで天気が悪いというのは、悪いばかりではないなと思いました。

次回は、Vol.4 Dino 246 GTS(ディーノ 246GTS)です。






若い才能が奇跡のように集まって作り上げた夢のような車、歴史に残る1台…。