Bang & Olufsen(バング&オルフセン)、B&oのロゴと製品のデザイン性の高さで知られる
デンマークのオーディオ・ビジュアルブランド。
そのB&oのBeocenter 9300 という機器をオーディラックの一番上に置いています。
CDプレーヤー付きレシーバー(アンプとチューナーが一体になったもの)とでもいうもので、
その機能とか性能はともかく、この見事に美しいデザインが気に入ってこの特等席に置いています。
同社の魅力的なデザインの製品の中でも、個人的にはこれが最高傑作ではないかと思っています。

このBeocenterシリーズにはこの9300の前に9000、後継に9500という機種があります。
見た目はほとんど同じでほぼ区別がつかないほどです。よーく見れば背面パネルとか入出力端子
とか違いがあるにはありますが、ここにあげた写真くらいではまずわかりません。
メカニズムや回路としては仕様変更や改良を行ってそれに合わせて機種名も少し変えたのでしょうが
デザインはほとんど変えなかったということは、それだけいいデザインの物を作ったという自負が
あったのかもしれません。(製造上の問題:新規に成形型を作りたくないとか、かもしれませんが)



その品番違いとは別に、上面の金属(多分アルミかステンレス)パネルがヘアライン仕上げのものと、
鏡面仕上げのものがそれぞれの品番にあって、うちの9300は鏡面仕上げのほうです。品番による区別は
特になされているわけではないようで、どう呼ぶのが正しいのか私もわからりません。ご存知の方が
いらしたら教えてほしいくらいです。



この金属パネルの仕上げ違い、入手するとしたらどちらがいいか結構考えました。
結果はごくわずかな差でヘアライン仕上げ。
アルミやステンレスのクールな質感とタッチパネルの黒いガラスのコントラストがモダンに見えて
いいように思えました。ただ、どちらの仕上げにしても、元々そんなに沢山売れた機種ではないので、
市場に出回る絶対数が少なく(欧米ではそうでもないらしくてe-Bayなどで検索すると結構な数が
ヒットします)、複数を比較して選べるような状況には中々なりません。そういう機種ですから、
このデザインが気に入っているのなら、そして致命的なダメージが無いのならどちらでもいいかな…
とも思っていました。
で、見つかったのは鏡面仕上げのほうでした。わずかに心がヘアラインに傾いていたのでちょっと迷い
ましたが、ヘアライン仕上げよりも高級感みたいなものでは鏡面仕上げのほうが上回るような気もして、
まぁそんなに悪くはないだろうと思い購入することに。ヘアライン仕上げも捨てがたかったですが、
いつ出てくるか(見つかるか)わかりませんでしたので…。



このラックをデザインする時(既製品では中々思うようなものが無かったので自分でデザイン、設計
して業者に発注しました)、手元にある機器と購入を検討していた機器を3DCGで再現して色々な
パターンでレイアウト、シミュレーションしていったのですが、最初はレコードプレーヤーを一番
上に置く、わりとオーソドックスなレイアウトを考えていました。そこそこ気に入ったレイアウトも
出来たのですが、わざわざ新規にラックを作るのに決定的な魅力にやや欠けるような気がしました。
それで、ためしにこの機種を最上段においたCGを作ってみたところ、それまでにない魅力を感じました。
ただそうするとレコードプレーヤーはその下の段に置くことになり、やや操作性が悪くなりそうで
(ダストカバーの開閉やトーンアームの操作が制約を受ける)少し迷ったのですが、やはりこの機種の
このずば抜けた美しさが活きるのは最上段に置いた時なので、やっぱりそうしたいなと思い、それを
基本に他の機器のレイアウトを検討して決めていきました。
モダンで清潔感のあるものにしたかったので、仕上げはツヤありの白にしようと決めていましたが、
それを塗装でやるか、化粧合板でやるか…、いくつかの業者に相談して見積もりをとってみた結果、
塗装のほうが工数がかかって高価になること(これは予想していました)、その割りにというか当たり
前ですが、キズはつきやすいし、仕上げのクォリティも業者、あるいは担当者によってまちまちで、
必ずしも期待通りにはいかないこともありそう…ということもわかってきます。
そういうことで最終的に選んだのはメラミン化粧合板のツヤあり。この材質は表面が非常に硬くて傷が
つきにくく、耐久性抜群、価格も安価。製作者によるばらつきも極めて少ない。ただひとつ心配なのは
端面の仕上がりだったのですが、これは製作見本を見せていただいて、十分きれいに仕上がることが
確認できたのでこれでいくことにしました。
結果は、大変納得のいくいいものが出来て安心しました。つやつやの表面に、置いた機器が映りこんで
とてもきれいに見えます。表面が硬くて傷がつかないということは、まず汚れませんし掃除はほこりを
軽く取るくらいで実に簡単です。



そういうことで、ここにこの機種を置いたところは見栄えがして大変いいのですが…、実はこの固体は
やや難ありというか、気になるところがあります。古い機械の中古品ですから、完璧なものではない事
はわかった上で入手したのですが…。まず、動作品ということでしたがうちに届いた時はCDがうまく
再生できませんでした。この機種でよくあるリッドの開閉動作が途中で引っかかる症状も出ていました。
しょうがないので自分である程度ばらして機構部分を調整して…何とかリッドの開閉機構を含めてCD
トランスポート部は復活させることに成功しました。でもまだ他に2点、好ましくないところがあって、
ひとつは内部のシャシーに相当する部分に外装を締結するためのボルトが何個か紛失していて、固定
されていない箇所が何箇所かあり、持ち上げて移動する時など、それをわかった上でやさしく丁寧に
扱わないといけません。そういうこともあって移送中の振動等でCDトランスポート部はやられていた
のかもしれません。運良くそこは治せたのから良かったものの…。



もうひとつは、手前のガラス製タッチパネルの左端付近、直径10mmくらいの浅いクレーターのように
ガラスが欠けてしまっています。黒いのであまり目立たないようにも思えますが、この機種の特徴的な
ガラスパネルにこのキズはもったいないです。もっと大きなひびが入っていたり、完全に割れてタッチ
パネルとしての機能が損なわれていないだけましともいえますが、残念なことに変わりありません。
そういう状態でしたので、将来的により良い状態のものが見つかったら入れ替えようと思っていました。



で、そういうもの:よりよい状態と思われるものが昨年10月運良く見つかりました。
機種はBeocenter 9500と、うちの9300よりも新しいもので、トップパネルは同じ鏡面仕上げ、
というものでした。動作品ということでしたので、特に疑うようなこともせず、購入することを決めました。
そして引取りに伺い、その場で視聴、動作チェックをしている時、CDのリッドの開閉動作がやや緩慢に
なってきて、そのうち閉まる時に手動で補助してあげないと閉まらないようになったのですが、前と同じ
ようにまた自分でばらして再調整すれば大丈夫だろうと思い、そのまま引き取ってきました。



その後仕事の忙しさもあってそのまま放置。入れ替え作業はおろか動作チェックも行わず、
2ヶ月以上経過。仕事をひと段落させて、今年に入ってからいよいよ入れ替え作業をするかと、
まずは動作チェックしてと思い、やってみたところ…、リッドの動きは更に悪くなっており、
CDの認識もしなくなっていました。
これは、やっちまったかも…。
出来る範囲でばらして調整してみましたがたいした改善は見られず、徒労に終わりました。
はぁぁ…。




ここにアップした写真は、実は入れ替えによって不要になるこのBeocenter 9300をネットオークション
に出品するために撮った写真だったのですが(背面の端子部分など含めてもっと沢山撮っています)、
こういうことになってしまいましたので、入れ替えはせずに、このBeocenter 9300はまだしばらくは
手元に置いておくことにします。
そして新たに手に入れたBeocenter 9500のほうをジャンクとして出品することにします。
近日中にまたBeocenter 9500の写真を撮ろうと思います。
あぁ、もうほんとに…。





ブログのカテゴリーにオーディオ関連のものを入れておきながら、このブログに移行してから
オーディオのことは書いていませんでしたが、これから少しは書いていこうと思います。
そのしょっぱながこういう話でなんだかちょっとガックリ来ますが…、こんな古い中古品ですので、
こんなことも普通にあるわけですね、残念なことですけど…。










このところずっと、どうにもスッキリいかないことが続く…。