少し前の衝撃的なニュース、中国天津の大爆発。
爆発の規模とか、ずさんな管理とか、色々驚かされ、悪い意味で中国らしいと思いました。
ドローンで撮影したという爆心地付近の上空からの映像は非常にショッキングで、残った建物はみんな
あたかも原爆でも落とされたかのような様子ですし、そこに出来た穴の大きさが想像以上に大きく、
そこにたまった黒い液状のものがやたら恐く見えます。

被害状況がまだ正確にはつかめないし、今後も被害者の正確な数はわからないのではないかと思われますが、
少なくともここに保管されていた車の被害状況はこれらの写真からうかがい知れました。
焼けた多数の車を遠くから撮影したものはまだしも、近距離で撮影されたこれらがまたショッキング。
ボディパネルなど基本的に鉄を主成分にした部分以外、ほぼ全て形をとどめていません。
バンパー、フロントグリル、ヘッドランプ、内装類…、樹脂やファブリックはもちろん、ウインドーグラスなども
跡形もありません。

その中で、この溶けて流れた銀色のものは何だろうと思ったら…アルミホイールのなれのはてらしいです。
アルミの溶融温度が660度C程度、ホイールに使われる材料はそれにいくつかの素材を混ぜた合金ですから、
純アルミよりもいくらか溶融温度は高いと思います。それに爆発の一瞬でここまで溶けて流れるということは
より高温の熱波が襲ってきたのでしょう。中には中心部に近いところだけ残っているものもありますが
肉厚の薄い外周部は全て溶け落ち、タイヤも補強のスチールワイヤーだけになり、ゴムは全て灰か墨のように
なっているように見えます。





このアルミの流れた跡を見て、学生のときの実習でアルミの鋳造をやったときのことを思い出しました。
砂型を作る一面の砂の上にあふれ出たアルミが流れて、冷えて固まって…。
事故で(事故かどうかもはっきりしたことはわかりませんが…)金属がこんな風になるのは見たくないものです。







チャイナリスクは色々あるけど、こういうのはほんとにしゃれにならない…。