これもティーザー画像で期待した1台だったのですが…


Sports Ride Concept Design - Design,四輪,自動車,クルマ,車,スポーツカー,コンセプトカー | ヤマハ発動機株式会社 企業情報
http://global.yamaha-motor.com/jp/yamahastyle/design/features/concepts/sportsride/

ヤマハ発動機 スポーツライドコンセプト - 東京モーターショー2015 - carview! - 自動車
http://motorshow.carview.yahoo.co.jp/tokyo-motorshow/2015/japancar/16/2362/

【東京モーターショー15】ヤマハ発柳社長「人機官能のモノづくり」…四輪のデザインコンセプト | レスポンス
http://response.jp/article/2015/10/28/263050.html


これがティーザー画像。


発表されたものがこちら。





公表されているスペックは下記の通りです。
サイズ:全長3,900mm×全幅1,720mm×全高1,170mm
フレーム:「iStream」コンセプト、鋼管スペースフレーム+CFRP
車両重量:750kg
エンジン:1.0L 3気筒

4mを100mmも切るコンパクトなサイズはいいし、車重750kgという超軽量なところはすばらしくいいです。
元F1デザイナー、ゴードン・マーレー設計(細かいことを言うと、ゴードン・マーレイ社が提唱する
F1由来の軽量&高剛性な車両構造:「iStream」コンセプトに基づいて設計されたボディ骨格、という
ことだそうです)というのも大変魅力的です。

ですが、正直言って期待はずれでした。まるっきり個人的感想ですが、この見た目はちょっと…。
うたい文句はいいのですが、悪い意味でおもちゃっぽいというか、小さなサイズの中に盛り込みたい
要素が多すぎてうるさい感じがするし、全体的にずんぐりしてコロンとしてて、どうもこう…、
あまり洗練されて見えない。

このデザインを見て何となく、トヨタ、レクサスの一連と似たものを感じる方も多いかと思います。
私もそう思います。
あれらを見て感じる、エグさ、うるささ、どうしてもっとこうシンプルに出来ないかなぁ…という
ような気持ちに上記のずんぐり、コロン感も加わって、どんどん好みでなくなっているというわけです。
元々エンジンの供給などでつながりの深いヤマハとトヨタですので、モノや人の流れでこういうことも
あり得るかとは思いますが、経緯はどうあれ、出てきたものが好みとは違っていたもので、なんとも、
ちょっと残念です…。

ヤマハのバイク(の中でもクォリティの高いデザイン)が持つ、ホンダやスズキやカワサキに無くて、
ほんの少しずつだけどそれらよりもモダンでシャープ、大人っぽくて上品、洗練された雰囲気…、
そんなものが感じられる車だったら良かったんですけど…、そうではなかったです。

ここまで車高が低いので(先日取り上げた Mazda RX-VISION より10mm高いだけ)、実際に現物を
見れば上記ずんぐり感はあまり感じず、かなりいい線いってるように感じるかもしれませんが…、
それでも、あっちを見てからこれを見ると…、やっぱりちょっと(かなり)残念な気持ちになって
しまいます。(Mazda RX-VISION のサイズは、全長4,389mm×全幅1,925mm×全高1,160mm 
ホイールベース 2,700mm)

ただ、ネット上の評判は結構いいみたいで、カッコイイ!乗ってみたい!というコメントを良く見ます。
先にあんまり良くない感想を書いてからこう書くのもなんですが、単純に自分が期待していたものと
違ったからガッカリしたのであって、客観的に見れば、このサイズでこの車重でこんな車が出てくれたら、
それはもうただただ喜ばしいことです。待望のヤマハからの4輪ですし。
ホンダのS660が軽自動車枠ではなくて、1.0Lくらいのエンジンで、全長4,000mm前後、全幅1,600mm
前後だったらどんなにいいかと思いましたが、これはまさにそういうものなんですよね。
デザインテイストは違いますけど。(ちなみに、S660はクリーンでモダン、ちょっと上品な感じがして
好きです)



ここからの画像は全て上記リンクの carview! さんなどから。



真正面から見ると、もっと大きな車みたいな雰囲気。トヨタのコンセプトカーの何かに似てるような…。


このフロントノーズ先端、中央のどろーんと下に伸びた造形が、鼻の下が伸びているように思えて、
どうも好きになれません…。





このサイドビュー…、前後のフェンダーのふくらみが必要以上にあるのが残念。どうせサスペンション
ストロークはわずかで、こんなボリュームは必要ないだろうに…。ここはもっと低く抑えて、スリークに
してほしかった。ここと上記の鼻先のデザインだけでかなり印象が違ってくると思う。



このエンブレムの入れ方はどこかで見た覚えが…。



こんなに要素を分けないで、きれいにまとめてくれたら良かったのにな…。
部品点数が多く、それぞれ仕上げが違うというのはストレートにコストに響く。
必要性があるとか、そうすることによって魅力が増す、というのならそれでもいいのだが…。







フロント同様、バイクのブレーキっぽい雰囲気のブレーキ。これはイメージ的にどうなんでしょう…?




ドライバー席のヘッドレスト後ろにはドライバー専用のスピーカーボックス。その仕上げはエレキ
ギターでよく見るトラ目(トラ杢)にサンバースト仕上げ。凝りすぎw さすがヤマハ、そして
ゴードン・マーレーがらみと思わせる部位のひとつ。(※ゴードン・マーレーの音楽好きは有名で、
マクラーレン初のロードカー、マクラーレンF1の開発時にも、部品単位でものすごく軽量化にこだわった
あんな車でありながら、ケチなラジオだけとか、ちゃんとしたオーディオ無しなどあり得ない!と、
当事協力関係にあった(テレメトリーなど通信機器と思われる)ケンウッドに無理を言って、超軽量、
ハイクォリティなオーディオセットを開発させて搭載した。マクラーレンF1はセンタードライビング
シートだから、それこそ他の車ではあり得ない理想的なステレオ感、オーディオ的快感が得られた
ことと思われるw)

荷物スペースは助手席後ろだけ?それでもS660よりはあるか…。


鋼管スペースフレームとCFRPの組み合わせ。うまく作れればわりと現実的な落としどころか。



ありがたいゴードン・マーレー印。


色々偉そうに勝手なことを書きましたが、ヤマハの4輪進出と成功を心待ちにするファンの一人です。
排気量1.0Lとはいえ、ここまで凝った作りだと色々なところが専用設計になって、すごく高いものに
なりそうで心配なので、それこそトヨタの部品をバンバン流用して、多くの人の手が届きやすい価格で
市販化されることを望みます。







ヤマハ待望の4輪、応援したい! とは思っています…。