自転車の室内トレーニング用に使っている3本ローラーのベルトが切れた。
ELITE の Velodorome Parabolic Roller という製品で、もう10年以上使っている。
といってもしばらくの間使っていなくて、つい最近トレーニングを再開したところだった。

この3本ローラー、過去にも2度ほど部品交換している。最初はベアリング。次がシャフトとまたベアリング。
そして今回はベルト。ベルトというか丸断面のゴムひもの外周にファブリックを巻いたようなもの。
さいわい乗ってる最中に切れたのではなくて、休憩のためにペダルを止めた直後にブチッと切れた。
乗ってる最中だったらふらついて脱輪とかしていたかもしれないので、不幸中の幸いといえる。

以前のベアリングやシャフトの交換については過去のブログで書いている。
ELITE Velodorome Parabolic Roller 3本ローラーの修理    2015年5月20日
https://ash-institute.blog.ss-blog.jp/2015-05-20



ベアリングは弊社のお客様でもあるNTN製。


シャフトはミスミに寸法、材質等を指定して注文。



以前妻に撮ってもらった写真。普段3本ローラーはこんなリビングの真ん中には置いていなくて、
写真を撮ってもらうためにここに置いて乗った。








ベルトが切れた直後、あ~ぁ…と思いながら試しにベルトがない状態で乗れないものかとやってみたが…
私には無理だとすぐに悟った。
このベルトが無いと後輪の回転が前輪に伝わらず、前輪は止まったままとなる。前輪が止まったまま、
つまり回転していない状態だといわゆるジャイロ効果が無いのでバランスがとりづらい。
うまい人ならこれでも乗れないことも無いのかもしれないが私には到底無理そうだった。
がんばって練習すればできるようになるのかもしれないが、それはかなり険しい道のように思えたし、
そうなるともうトレーニングの目的が別のものになりかねない。

それで、切れたベルトを修復することを考えてみた。切れたところを見るとその断面はきれいに面直に
なっているように見える。もしかしたら元々の製造工程でもここを接着して作られていたのかもしれない。
それなら強力な接着剤を使えばうまくいくかも…、そう思って以前別の目的で買ったロックタイトの
多用途協力接着剤で試してみた。(別の目的というのは、古いスピーカーのバッフルに音響レンズを
取り付けるためのベルクロテープがついていて、それが経年劣化ではがれてしまい、それを再接着した。
塗装が一部はがれた木材と布を接着したわけだが、これは全く問題無く修復できて印象が良かった)

LOCTITE(ロックタイト) 強力接着剤 スーパークリア 多用途 50g DSC-050
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切れたゴムひもの断面をアルコールで拭いて、接着剤を塗布して2分くらい置いて、べたつかなくなったら
押しつけるようにして固定する。ただ…、直径数mmのひも状の2本のゴムをまっすぐに両方から押し付ける
ように固定するには万力のようなものでもあればいいのだが、そんな都合のいいものは無いので、ダメ元で
セロファンテープをなるべくかたく巻いて曲がらないようにだけして、あとは運を天に任せて放置。
1時間くらいたってからそっと引っ張ってみたところ、とりあえずはくっついいる。この接着剤は時間の
経過とともに接着強度が上がるとのことなので、この状態をキープしてさらに一晩放置。
翌日普通に引っ張ってみたら大丈夫そう。だんだんと力をかけていって、最後は結構マジな力で精一杯
引っ張ってみたが切れなかった。これなら十分再利用できそうだ。さすがロックタイト。売り文句どおりに
何でも強力にくっつくものだなと感心した。

だが、常時テンションがかかるベルトなのでいつまた切れるかわからないし、自分の接着スキルに
それほど自身があるわけでもないので、補修パーツの新品をネット通販で探していつものアマゾンで注文。
2~3日してそれが届いたので交換作業を行った。
しかし新品のベルトと修復したベルトの長さが著しく違っていて、あれ、もしかして別のもの用を注文して
しまったか?とあせった。正確には測っていないが20cm以上は違う。20mmではない、20センチだ。
注文した品物の情報を再度調べてみたが、メーカーのELITEの製品ラインナップを見ても他にそれらしい
製品は無い。これで間違いないらしい。10年使っているうちに20cm伸びたということか…、よく今まで
切れなかったものだ。伸びたとはいえ、ベアリングがゴロゴロいうようになったり、シャフトが曲がったり
してそれらを交換してもこのベルトはもっていたわけだから、すばらしい耐久性といっていいのだろうな。

下の写真の外側のものが切れて修復したベルト。内側のものが新品。


3本ローラーの普段の置き場所はリビングの端っこ、階段との間の狭いスペースに置いている。
ここなら左右どちらにも倒れない、実に都合のいい狭さ。測ったかのようにELITEの赤いマットの幅と
ピッタリなのもいいし。
右側の壁紙がはがれているのと下の角が汚れているのは以前飼っていた猫達の仕業。



ベルトをかける側のフレームをいったんはずしてローラーにベルトをかけようとするのだが、
ベルトの長さが20cm以上も短くなった(本来の長さだが)分ものすごくかけにくかった。
こんなに力が必要だったかな?最初に組み立てたのも自分のはずなので、単純に忘れているんだろうな。


交換完了。ついでにベアリング部分に注油も。

その後すぐに乗ってみたが、結構静かになった気がした。
ダルンダルンに緩んだベルトとちゃんと本来のテンションがかかった状態とでは色々違うわけだ。



ここからは今までこの自転車行ったところの写真。
まずは良く行く真鶴。小田原の早川を過ぎると海沿いの道になって、景色が良く、信号もほとんど無くて、
実に気持良く走れてお気に入りのコース。もう何度と無く行っている。


高いところから見下ろす真鶴港の景色。家並みの色合いとかスケール感とかとてもいい。


真鶴半島の先端にあるケープ真鶴の芝生の公園から眺める海。ここも気持ちが良くてお気に入り。

ケープ真鶴までの往復、約60km。



ちょっと足を伸ばして行った伊豆の城ヶ崎海岸、門脇つり橋。往復で約144km。


後ろに見える断崖は、火曜サスペンスで犯人が追い詰められて自白したりすることで知られる名所w




更に足を伸ばして行った伊豆の下田、石廊崎、あいあい岬。
さすがにここは遠くて(片道約130km)、早朝6時頃出発してお昼頃やっと到着。

下田に着いた時、良し、あともう少しだと思ったら、道路標識に石廊崎19kmとあって、
あれ?そんなにあるんだ…何となくもっと近いと思っていた…。



向こうに見えるのは(多分)ヒリゾ浜。天気が良ければもっときれいな、まるで南国のような
エメラルドグリーンのグラデーションが見えるのだが、ちょっと曇り気味で残念。



途中何度か足がつったりして大変だったが、何とかその日のうちに帰宅。夜8時頃になってしまった。
途中水分は4~5Lは飲んだと思うがそれでも体重は2~3kg落ちていて、脱水に近かったかもしれない。
何とか無事に帰ってこれて良かった。8月に往復約260kmは正直きつかったが、自転車で行ってみたいと
思っていたところに行けて嬉しかった。



箱根の大観山。向こうは芦ノ湖。更に遠くには富士山。雲で上が隠れている。

自転車に乗る前は、こんなところに自転車で登ってくる人の気が知れないと思っていたが…、
乗り出すと登ってみたくなりましたw



これはうちの近所。妻に撮ってもらった。写真には入っていないがこの右側に富士山がドーンと見える。




自分で穴を開けて改造したカーボンサドル。これについても過去のブログで書いている。
Pinarello FP5 2008 + NESS XP30(カーボンサドル)    2015年6月24日
https://ash-institute.blog.ss-blog.jp/2015-06-24


自宅のウッドデッキで。

初夏の日差しの下、ナンキンハゼ(この後、大きくなりすぎたため泣く泣く伐採した)と
ハゴロモジャスミンの葉がきれい。




新型コロナウィルスの影響がここまで大変なことになるとは想像していなかったが、こういう時は
あせったり気をもんでばかりいてもしょうがないので、まずは感染予防のために出来ることをやって、
自宅で仕事して(これは普段どおりだが)、やりたいと思いながらも忙しい時にはなかなか出来なかった
ことをやって過ごそう。まずは近い将来の仕事につながること。そして自転車のトレーニングもそのひとつ。
それで色々なことがおさまって、普通に行けるようになったらまた伊豆方面とかに遠出してみよう。

20代の頃に聞いた日本精機株式会社の当時の会長の話で、今も覚えていることがある。
“不況の時には好況対策を、好況の時には不況対策を。(中略)自分のところはここが長所だと思って
いたところが、時代の流れの中でいつの間にか短所になっていたりする。慢心せずにいつも客観的な評価が
出来るようにしていなければならない。”
というような内容で、後半の内容に関してはとても共感できたのだが、最初の“不況の時には好況対策を”
といわれても全然ピンとこなかった。当時私は今と全然違う業界にいて、その業界全体が縮小傾向だった
こともあり毎日苦しい思いをしていて、そんな時に“不況の時には好況対策を”なんていわれても、こっちは
そんな余裕無いよ、もっと実践的なこと聞きたいのに…、そう思って変に印象にだけは残った。
それが、今頃ようやくという感じだが、この言葉に少し共感できるようになった気がする。







早く新型コロナウィルス騒ぎがおさまりますように…。