3本ローラーのベルト交換 [自転車(ロードバイク、ピナレロ、他)]
自転車の室内トレーニング用に使っている3本ローラーのベルトが切れた。
ELITE の Velodorome Parabolic Roller という製品で、もう10年以上使っている。
といってもしばらくの間使っていなくて、つい最近トレーニングを再開したところだった。
この3本ローラー、過去にも2度ほど部品交換している。最初はベアリング。次がシャフトとまたベアリング。
そして今回はベルト。ベルトというか丸断面のゴムひもの外周にファブリックを巻いたようなもの。
さいわい乗ってる最中に切れたのではなくて、休憩のためにペダルを止めた直後にブチッと切れた。
乗ってる最中だったらふらついて脱輪とかしていたかもしれないので、不幸中の幸いといえる。
以前のベアリングやシャフトの交換については過去のブログで書いている。
ELITE Velodorome Parabolic Roller 3本ローラーの修理 2015年5月20日
https://ash-institute.blog.ss-blog.jp/2015-05-20
ベアリングは弊社のお客様でもあるNTN製。
シャフトはミスミに寸法、材質等を指定して注文。
以前妻に撮ってもらった写真。普段3本ローラーはこんなリビングの真ん中には置いていなくて、
写真を撮ってもらうためにここに置いて乗った。
ベルトが切れた直後、あ~ぁ…と思いながら試しにベルトがない状態で乗れないものかとやってみたが…
私には無理だとすぐに悟った。
このベルトが無いと後輪の回転が前輪に伝わらず、前輪は止まったままとなる。前輪が止まったまま、
つまり回転していない状態だといわゆるジャイロ効果が無いのでバランスがとりづらい。
うまい人ならこれでも乗れないことも無いのかもしれないが私には到底無理そうだった。
がんばって練習すればできるようになるのかもしれないが、それはかなり険しい道のように思えたし、
そうなるともうトレーニングの目的が別のものになりかねない。
それで、切れたベルトを修復することを考えてみた。切れたところを見るとその断面はきれいに面直に
なっているように見える。もしかしたら元々の製造工程でもここを接着して作られていたのかもしれない。
それなら強力な接着剤を使えばうまくいくかも…、そう思って以前別の目的で買ったロックタイトの
多用途協力接着剤で試してみた。(別の目的というのは、古いスピーカーのバッフルに音響レンズを
取り付けるためのベルクロテープがついていて、それが経年劣化ではがれてしまい、それを再接着した。
塗装が一部はがれた木材と布を接着したわけだが、これは全く問題無く修復できて印象が良かった)
LOCTITE(ロックタイト) 強力接着剤 スーパークリア 多用途 50g DSC-050
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B002YKV198/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o06_s00?ie=UTF8&psc=1
切れたゴムひもの断面をアルコールで拭いて、接着剤を塗布して2分くらい置いて、べたつかなくなったら
押しつけるようにして固定する。ただ…、直径数mmのひも状の2本のゴムをまっすぐに両方から押し付ける
ように固定するには万力のようなものでもあればいいのだが、そんな都合のいいものは無いので、ダメ元で
セロファンテープをなるべくかたく巻いて曲がらないようにだけして、あとは運を天に任せて放置。
1時間くらいたってからそっと引っ張ってみたところ、とりあえずはくっついいる。この接着剤は時間の
経過とともに接着強度が上がるとのことなので、この状態をキープしてさらに一晩放置。
翌日普通に引っ張ってみたら大丈夫そう。だんだんと力をかけていって、最後は結構マジな力で精一杯
引っ張ってみたが切れなかった。これなら十分再利用できそうだ。さすがロックタイト。売り文句どおりに
何でも強力にくっつくものだなと感心した。
だが、常時テンションがかかるベルトなのでいつまた切れるかわからないし、自分の接着スキルに
それほど自身があるわけでもないので、補修パーツの新品をネット通販で探していつものアマゾンで注文。
2~3日してそれが届いたので交換作業を行った。
しかし新品のベルトと修復したベルトの長さが著しく違っていて、あれ、もしかして別のもの用を注文して
しまったか?とあせった。正確には測っていないが20cm以上は違う。20mmではない、20センチだ。
注文した品物の情報を再度調べてみたが、メーカーのELITEの製品ラインナップを見ても他にそれらしい
製品は無い。これで間違いないらしい。10年使っているうちに20cm伸びたということか…、よく今まで
切れなかったものだ。伸びたとはいえ、ベアリングがゴロゴロいうようになったり、シャフトが曲がったり
してそれらを交換してもこのベルトはもっていたわけだから、すばらしい耐久性といっていいのだろうな。
下の写真の外側のものが切れて修復したベルト。内側のものが新品。
3本ローラーの普段の置き場所はリビングの端っこ、階段との間の狭いスペースに置いている。
ここなら左右どちらにも倒れない、実に都合のいい狭さ。測ったかのようにELITEの赤いマットの幅と
ピッタリなのもいいし。
右側の壁紙がはがれているのと下の角が汚れているのは以前飼っていた猫達の仕業。
ベルトをかける側のフレームをいったんはずしてローラーにベルトをかけようとするのだが、
ベルトの長さが20cm以上も短くなった(本来の長さだが)分ものすごくかけにくかった。
こんなに力が必要だったかな?最初に組み立てたのも自分のはずなので、単純に忘れているんだろうな。
交換完了。ついでにベアリング部分に注油も。
その後すぐに乗ってみたが、結構静かになった気がした。
ダルンダルンに緩んだベルトとちゃんと本来のテンションがかかった状態とでは色々違うわけだ。
ここからは今までこの自転車行ったところの写真。
まずは良く行く真鶴。小田原の早川を過ぎると海沿いの道になって、景色が良く、信号もほとんど無くて、
実に気持良く走れてお気に入りのコース。もう何度と無く行っている。
高いところから見下ろす真鶴港の景色。家並みの色合いとかスケール感とかとてもいい。
真鶴半島の先端にあるケープ真鶴の芝生の公園から眺める海。ここも気持ちが良くてお気に入り。
ケープ真鶴までの往復、約60km。
ちょっと足を伸ばして行った伊豆の城ヶ崎海岸、門脇つり橋。往復で約144km。
後ろに見える断崖は、火曜サスペンスで犯人が追い詰められて自白したりすることで知られる名所w
更に足を伸ばして行った伊豆の下田、石廊崎、あいあい岬。
さすがにここは遠くて(片道約130km)、早朝6時頃出発してお昼頃やっと到着。
下田に着いた時、良し、あともう少しだと思ったら、道路標識に石廊崎19kmとあって、
あれ?そんなにあるんだ…何となくもっと近いと思っていた…。
向こうに見えるのは(多分)ヒリゾ浜。天気が良ければもっときれいな、まるで南国のような
エメラルドグリーンのグラデーションが見えるのだが、ちょっと曇り気味で残念。
途中何度か足がつったりして大変だったが、何とかその日のうちに帰宅。夜8時頃になってしまった。
途中水分は4~5Lは飲んだと思うがそれでも体重は2~3kg落ちていて、脱水に近かったかもしれない。
何とか無事に帰ってこれて良かった。8月に往復約260kmは正直きつかったが、自転車で行ってみたいと
思っていたところに行けて嬉しかった。
箱根の大観山。向こうは芦ノ湖。更に遠くには富士山。雲で上が隠れている。
自転車に乗る前は、こんなところに自転車で登ってくる人の気が知れないと思っていたが…、
乗り出すと登ってみたくなりましたw
これはうちの近所。妻に撮ってもらった。写真には入っていないがこの右側に富士山がドーンと見える。
自分で穴を開けて改造したカーボンサドル。これについても過去のブログで書いている。
Pinarello FP5 2008 + NESS XP30(カーボンサドル) 2015年6月24日
https://ash-institute.blog.ss-blog.jp/2015-06-24
自宅のウッドデッキで。
初夏の日差しの下、ナンキンハゼ(この後、大きくなりすぎたため泣く泣く伐採した)と
ハゴロモジャスミンの葉がきれい。
新型コロナウィルスの影響がここまで大変なことになるとは想像していなかったが、こういう時は
あせったり気をもんでばかりいてもしょうがないので、まずは感染予防のために出来ることをやって、
自宅で仕事して(これは普段どおりだが)、やりたいと思いながらも忙しい時にはなかなか出来なかった
ことをやって過ごそう。まずは近い将来の仕事につながること。そして自転車のトレーニングもそのひとつ。
それで色々なことがおさまって、普通に行けるようになったらまた伊豆方面とかに遠出してみよう。
20代の頃に聞いた日本精機株式会社の当時の会長の話で、今も覚えていることがある。
“不況の時には好況対策を、好況の時には不況対策を。(中略)自分のところはここが長所だと思って
いたところが、時代の流れの中でいつの間にか短所になっていたりする。慢心せずにいつも客観的な評価が
出来るようにしていなければならない。”
というような内容で、後半の内容に関してはとても共感できたのだが、最初の“不況の時には好況対策を”
といわれても全然ピンとこなかった。当時私は今と全然違う業界にいて、その業界全体が縮小傾向だった
こともあり毎日苦しい思いをしていて、そんな時に“不況の時には好況対策を”なんていわれても、こっちは
そんな余裕無いよ、もっと実践的なこと聞きたいのに…、そう思って変に印象にだけは残った。
それが、今頃ようやくという感じだが、この言葉に少し共感できるようになった気がする。
早く新型コロナウィルス騒ぎがおさまりますように…。
ツール・ド・フランス2015 クリス・フルームが2度目の総合優勝 [自転車(ロードバイク、ピナレロ、他)]
フルーム強かった。しばらくはフルームの天下が続くんじゃないでしょうか。
グライペルがシャンゼリゼで今大会4勝目 フルームが2度目の総合優勝 http://www.cyclowired.jp/news/node/173991
フルーム「チームメイトやスタッフ、そして妻に感謝を。マイヨジョーヌは特別だ」 http://www.cyclowired.jp/news/node/173997
ツール・ド・フランス2015 結果
総合2位のキンタナも立派。小柄な体格は不利といわれるロードレースですが、彼はすごく強い。
バルベルデ、まさかのといっては失礼千万だけど総合3位、立派。少し前は総合優勝候補とも言われてました…。
ツールらしい風景。
チームタイムトライアルの様子。
コンタドールのダブルツールの夢はついえてしまいました。
ジロ・デ・イタリアの疲れが残っていたようだ、とは本人のコメントですが、それもあるかもしれませんが…、
できることならもう少し早く、チャレンジできていたらと思わずにいられません。
アスタナに移籍して、チーム自体がツールに招待されないなんていうことから始まって、
本人自身の例のゴタゴタもあって、いい時期を逃してしまったように思えてしかたないです。
何にしても、応援している選手の活躍が見られないと、なんともさみしいものです…。
これもツールらしい風景。スゴイところを行くもんだ。
チーム・スカイ、強かった。
最終日、パリ、凱旋門まわり。
クリス・フルーム「妻の愛とサポートが、僕に力と集中力を授けてくれた」 いいなぁ、こういうこと言えて…。
ツール・ド・フランス、それらしい景色がまたいい…。
Pinarello FP5 2008 + NESS XP30(カーボンサドル) [自転車(ロードバイク、ピナレロ、他)]
ナンキンハゼの木漏れ日がいい感じだったので、自転車をウッドデッキに出して撮ってみた。
いつも貸してもらう家内のミラーレス一眼ではなくて自分のコンパクトデジカメ、
Kyocera CONTAX U4R で。あらためてちゃんとしたミラーレス一眼のクォリティは
いいものだなと思う。あんなにきれいには撮れない。
ホイール、タイヤ、ハンドル、ステム、クランク、ギヤセット…、色々パーツを好みのものに
変えてきたが、特にサドルに関しては多くの方がそうであるように結構な長い旅路だったw
結局今は NESS XP30 というフルカーボンサドルに自分で上の写真のように穴を加工したものに
落ち着いている。
坐骨の部分が当たらないようにするためだが、これは私の坐骨が一般の人よりもとがっているのかw
その部分の尻の肉が薄いのか、とにかく自転車に乗り始めた当初から坐骨に痛みを感じていて、
だからフルカーボンのサドルなんて全く選択肢に無かった。クライマーの決戦用みたいなの
一生縁がないし、くらいに思っていたw
クッションが厚めのものを試したり(こういうのはやわらかいけれど痛みは普通に感じられて
基本的にダメ)、表皮をめくってプラスチックのベースに穴を開けて、1mm厚の塩ビシートを
挟んでみたり…、これはなかなか良かったのだが、そんな使い方を想定していない軽量化優先
設計のサドル達にとってはたまったものじゃない。
穴をあけられたベースは著しく耐久性が落ち、よく壊れた。で、同じものを何個か買って同じ
加工をして使ったw
そういう事をしているある時、見つけたこのフルカーボンサドルは坐骨の部分がへこんだ形状で、
これは試してみる価値があるなと思えたので早速購入。試してみたところ、痛みはあったが
大きな可能性も感じられた。
なので、ちょっともったいない気もしたが、これにドリルとリューターを使って穴を開けてみた。
試乗した感じは今までに無く良かった。
これでしばらく乗っていたのだが、これは元々表皮は無いし(だからそれが伸びてダルダルに
なってカッコ悪くなってしまうようなことも無い)、十分な厚さのカーボンは非常に頑丈で
全く壊れる気配も無い。旅路の終着駅にかなり近そうに思えたw
なのだが、この春トレーニングを再開して初めて真鶴まで行った時、しばらく走っていなかった
せいで大変遅い、つまり走行時間が長い、首とか尻が痛くなる…。 首はともかく尻はまだ
サドルに改善の余地ありか、ということで、穴を拡大してみることにした。
以前はせっかく描かれているグラフィックを活かしておこうと、そのラインになんとなく
沿わせていたのだが、それを無視。大穴にした。それが上の写真。
サイドのエッジが立たないように丁寧に面取りして…、試乗したところ、大変良好な結果を
得られた。特に新たな問題も発生していない。
最近ようやく似たようなコンセプトのサドルが出てきていて、ああやっぱり同じようなことで
困っている人達はいたのね、と思う。
梅雨入りしてからもっぱら家の中で3本ローラーに乗っている。
最近ようやく30分の平均速度が50km/h前後になってきた。
トレーニングを再開してからのとりあえずの目標としてきた数字だが、これを55km/hくらいには
したい。再開したばかりの頃は40km/h台前半がやっとだったので、少しは取り戻せたかと思う。
ちなみに一番乗れてた頃、目標は60km/hでベストが59.5km/hとかそんなもの。
今それくらいを目指してやっても1~2分で続かなくなる。
あまりのきつさに、こんなバカみたいなこと毎日のようにやってたのかと自分であきれるほどw
今のところ、その頃の目標なんてとてもじゃないが届きそうにない。
これくらいの状態で、良く行く真鶴までの往復でどれくらいになるのか、楽しみでもあり、
大したことなくてガッカリするかもなぁ…と思ったりしている。
4月に再開してダメダメな遅さ(3時間くらいかかった)だったことは以前にも、上でも書いた
とおりだが、それが5月の連休後の時点で2時間27分程になり、5月末には2時間9分ほどにまで
なっていた。
次に走る時に2時間を切れたらハッピーだが、現実的にはまだ厳しいと思うし、2時間を切った
としてもベストよりもまだ8分程度遅い。目標は1時間52分。これでやっと平均速度30km/hとなる。
まぁそれにあまり固執せず、周囲をよく見て、安全に気をつけて、これからもがんばろうと思う。
この自転車を購入する時、自転車といえども高いものだなと思ったが、乗ってすぐに、それまで
乗っていたクロモリフレームのもの(国産の中古)に比べ、明らかにあたりがソフトで、うんと
軽快で、ああやっぱりクロモリには無い良さがあるのだなと思えた。フルカーボンということで
その耐久性とか色々心配したが、これだけもってくれれば十分。予想したよりもずっと耐久性は
ありそうだ。
この自転車を買ったのが2008年だからもう7年前のことか…。何だか随分嬉しかったことを思い出す。
またいつか、もっと遠くまで行きたいな。伊豆方面とか…。
ブラドレー・ウィギンズ、54.526kmのアワーレコード樹立 [自転車(ロードバイク、ピナレロ、他)]
きっと彼ならやるだろうという大方の予想通り、やってくれました。
自転車で1時間にどれだけ走れるか、走行距離がそのまま時速となるわけです。
その過酷さは、ちょっと自転車に乗ったものなら誰でも想像できると思います。単独で50km/h以上、1時間…。
新たなベンチマーク誕生 ウィギンズが54.526kmのアワーレコード樹立 http://www.cyclowired.jp/news/node/169026
サイスポTopics|ピナレロ × ジャガーが共同開発したウィギンスのアワーレコードマシン BOLIDE HR http://www.cyclesports.jp/articles/detail.php?id=736
ウィギンズ(イギリス人)はいまのところまだチーム・スカイ(イギリス)に所属しているので、
使用した自転車もチームがロードレースに使うのと同じメーカー、イタリアのピナレロ。
ピナレロのこの種の自転車といえば、かつてミゲル・インドゥライン(スペイン)が乗った
Pinarello ESPADA(エスパーダ)を思い出します。
ブレーキや変速機がついていますから、ロードレース(TT)用でしょうか。
このミニチュアは私も持っています。ディスクホイールなのでミニチュア向き。
これは進化版なのか、フロントフォークの空気抵抗を極限まで減らすアイディア。
と思ったら、これは進化版ではなくて一番はじめの試作モデルだそうです。
いわゆるコンセプトモデル的な攻めたデザインなわけですね。
コメントをくださったmomoさん、ありがとうございます。
アワーレコードという記録はちょっと変なことになっていて…、
単純に数字だけで言えば今回のウィギンズよりも速かった人達がいます。
最速は1996年、クリス・ボードマン(イギリス)が LOTUS T-110 に乗って出した56.375km。
(下の写真は同じLOTUS T-108、オリンピックで使用されたもの : これもmomoさんからいただいたコメントより)
上記のPinarello ESPADAとか LOTUS T-108 など、それまでの自転車とかけ離れた姿に進化しつつあったものを、
自転車競技を仕切る国際団体、UCI(サッカーで言えばFIFAみたいな組織)が “従来からのものと
あまりに違っていて、同一条件の記録とは認められない” などという(へ)理屈を強引につけて
ボードマンとその他の選手達の素晴らしい記録を抹消してしまいました。
(ただし、“UCIベスト・ヒューマン・エフォート”という変な名前にして記録は残した)
そして、エディ・メルクスが1972年に記録を更新(49.431km)した時の自転車の仕様に準ずるもの
以外は公認しない、ということにしてしまいました。 何だそれ?状態です。
これは当事、ESPADAやLOTUS T-108 のような先進的な自転車を作れない(当事の主要)メーカーが
危機を感じてUCIに働きかけたのが大きな理由ではないかといわれていますが、このときに、今も続く
フレームの前三角、後ろ三角がちゃんと無いとダメ、みたいな進化を停滞させるようなレギュレーションが
作られてしまいました。
明文化もされていないのに、記録を出した後に、“ちょっと都合悪いからやっぱあの記録無しね”
とかやられたら選手も関係者もファンもたまったもんじゃないです。
このUCIという組織は他にもいろいろ理不尽なことをやっていて…、
ランス・アームストロングのドーピング違反隠しとか、他もまぁひどいもんです。
私の中では “あらゆるスポーツ団体の中で最も腐った団体” ということになっています。
そんなことが過去にあったため、力のある選手達もこのアワーレコードに本気で挑戦する意欲をなくして
しまっていたといわれてたのですが、最近少しだけUCIが心を入れ替えたのか、レギュレーションを時代に
合わせてきたようで、これに挑戦する選手達が出てきて、ちょっと嬉しい状況になってきました。
こうなると、以前から挑戦を口にしていたファビアン・カンチェラーラや、そして現TT世界チャンピオンの
トニ・マルティンらが挑戦したらどんなものか、とても興味があり楽しみです。
UCIの掟破りのレギュレーション変更が無かったらどんな進化をしていたのか…。
Giro De Italia 2015 アルベルト・コンタドール総合優勝! [自転車(ロードバイク、ピナレロ、他)]
コンタドール、念願のダブルツール制覇に向け、ジロ・デ・イタリア総合優勝!
2度の落車、しかも1度目は左肩を脱臼した上での総合優勝、すごい。
7月のツールでも素晴らしい走りを見せて欲しい。
ジロ・デ・イタリア2015
http://www.cyclowired.jp/race/node/156286
第5ステージで早々とマリアローザ(総合リーダージャージ、ジロ・デ・イタリアはピンク色)獲得。
だが、続く第6ステージで落車に巻き込まれなんと左肩を脱臼。脚でなかったのは不幸中の幸いか。
マリアローザは何とか守り、その後もキープしたが、左手を上げられない状態での表彰式が痛々しかった。
脱臼した左肩が少しずつ回復していた矢先、第13ステージで何とまたしても落車。
ここまで守ってきたマリアローザをいったん手放すことに…。
しかし、翌日の個人TT(タイムトライアル)で再びリード、マリアローザを取り戻し、その後キープ。
イタリア国旗とピンクの小旗。ジロらしい写真。
最終日の朝、(実にばかばかしいモーターアシスト疑惑を皮肉るように)モーターアシスト自転車で現れる。
まだ走ってる最中ですが…、大会ディレクターのマウロ・ヴェーニ氏と乾杯するコンタドール。
嬉し過ぎて髪ををピンクに染めたオレグ・ティンコフ氏。コンタドール所属チームのオーナー。
次は7月のツールで黄色に染めたいんだろうな。
何度目かのピンクの紙吹雪。満足そうな表情のコンタドール。
総合優勝を決めたコンタドールのコメント
“前から述べている通り、恐らく今回が最後のジロになるだろう。
しかしスペインにも「never say never=(絶対は絶対でない)」ということわざがある。
つまり、ジロに帰ってくる可能性がない訳ではない。”
ファンとしてはまだ彼の走りを見たいから、この含みのあるコメントはちょっと嬉しいのだが、
まずその前に7月のツール、本番中の本番、ツール・ド・フランスでの総合優勝を願わずにいられない。
もう久しく現れていない、同じ年のジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスのダブルツール制覇を
成し遂げてそれで引退なら、もうそれ以上素晴らしいことはない。
昨年のツールでは落車、骨折(ひざの下あたり)、リタイヤという残念な結果だったので、なんとか
今年はもう落車しませんように。ひいきの選手が無念のリタイヤするところはもう見たくない…。
出来ることならもう一度、マイヨジョーヌでTTを走るコンタドールの美しいフォームを見てみたい。
2009年のツール第15ステージ、2回目の個人TT、素晴らしかったな…。
ELITE Velodorome Parabolic Roller 3本ローラーの修理 [自転車(ロードバイク、ピナレロ、他)]
昨日も自転車で走りに行きたかったのだが、あいにく雨上がりで路面がまだ濡れていたので外に出る
のは断念して室内で3本ローラーに乗った。
これもかなり久しぶりだ。これもやっぱり結構しんどかった。
のんびりやったっていいのだが何だかそうもしていられなくて、まぁだいたいこういうことになる。
その3本ローラー、ミノウラと同じくらいにポピュラーなエリートのパラボリックローラーという
機種を使っている。これがちょっと使い込み過ぎたせいかローラーの回転が滑らかでなくなり、
ばらしてみたら案の定シャフトの一本がごくわずかだが曲がっていてベアリングが渋くなっていた。
斜めの入力で負荷がかかりすぎたんだろうな。
この折りたたみ式のフレームも剛性がなくて…、最高速度とか最高ケイデンスとかを試しているときに
変な暴れ方をしたことがあり(私の乗り方が下手で動きがスムーズでないということが大きな原因
なのだろうが…)、アルミ板で補強をして(ボルトを緩めないと折りたためないようにした)たくらい
だし。それで以前、一番ダメなベアリングを1セットだけNTN製の新品に交換していた。
今回、トレーニングを再開するにあたり、どうせならシャフトもベアリングも全部交換しておこうか、
あるいはいっそ買い替えてしまうかと、ちょっと考えた。
同じものをもう一度買うか、同じエリートの E-Motion (画期的な仕組みで3本ローラーとしては
異例に乗り易い、だが高価、実売価格で10万円弱)という選択もありか? ↓
ミノウラのちょっとローラー径の太いあれ(MINOURA LiveRoll R800)もいいなとか色々考え、
それぞれの実売価格やレビューなど検索してみたのだが…、このてのトレーニング機材に数万とか
10万とか、ちょっとバランス的におかしい気もしてきて、とりあえず今あるもののダメなところ、
シャフトとベアリングを交換してみて様子を見ることにした。
全部ばらしてローラーからシャフトを抜き、その寸法を測る。そしてミスミに注文である。
MISUMI-VONA|ミスミの総合Webカタログ
http://jp.misumi-ec.com/
MISUMI-VONA トップ>メカニカル部品 >回転部品 >回転軸・駆動軸 >回転軸 >回転軸 両端段付 両端おねじタイプ
↑このページで素材を指定、要所の寸法を入力(ねじ部の長さなど完全に同じ寸法とはいかなかったが、
それは問題ない)、指示に従って必要事項を入力していき…、見積りで金額とおおよその納期を確認
して発注。
素材S45C、長さ約470mm、直径13mm、数量3本で4,800円だった。リーズナブルで便利だ。
ただ今回はゴールデンウイーク直前に発注し、品物が届いたのが13日。通常なら3~4日で届くらしいが、
連休が挟まったり、初回(本当は数年ぶり)取引ということでこんなことになった。仕事で納期が
決まっているようなものではないのでいいのだが、ちょっと面倒だったのは、ミスミがこのサービスを
数年前から法人や自営のみ対象とする事になり、再登録には法人設立届出書などが必要とのことで、
そのコピーをメールに添付して送って、ようやく再登録されたのが連休明け、それからやっと本発注…、
ということでこんなにかかってしまった。
上段が新品のボールベアリング。下段は回転が渋くなったもの。写真では表現のしようもないが。
NTN製のボールベアリングは数年前に入手して手元にあったもの。これも確かミスミに注文したように
思うがはっきり覚えていない。
下の写真は以前家内に撮ってもらったものだが、何だかすごく楽しそうである。
すぐ後ろの壁紙がはがれているのは猫達のしわざ。
昨日久しぶりに乗った30分間の平均速度は42km/h強。この写真の頃のよりも15km/hくらい遅かった。
まるでレストをしているときのような速度しか出せていないのは、ベアリングのあたりがついていない
とか、そういう問題でないことは明らか…。
瞬間最高速度とか、最高ケイデンスとか、まだとても試す気にならない…。
がんばろう、いろいろ…。
サイクリング 真鶴半島へ [自転車(ロードバイク、ピナレロ、他)]
先週、しばらくまともに走っていなかった自転車で、久しぶりに真鶴まで行ってきた。
リハビリ的な感覚でペースは抑えに抑えて…、そうしないと帰路の最後(つまり自宅のすぐそば)に
劇坂が控えていて、調子が悪いとそこで脚がつって身動きできなくなってしまい、色々困ったことに
なるので。かつて何回かそうなったことがあり(自分の走力も良くわかっていないのに往路で調子に
のって飛ばして)、最初の時は伸びきって動かない脚を手で強引に曲げて強制的に屈伸し(そうしないと
筋肉が収縮しっぱなしでどんどん痛くなってどうしようもなくなる)その場でしばらく休んでから帰った。
また別の時は家内に救助要請して車で来てもらったり…、何とも情けないことをやらかしている。
自宅からふもとに降りるのにはいくつかのルートがあるのだが、どれにしたところで坂であることは
間違いなく目的地がどこであろうと、ペースがどうであろうと、帰り着く頃に涼しい顔をしていられる
ことなどありえない。自転車乗りには何ともスパルタンな立地である。
で、今日(もう昨日だが)も行ってきた。リハビリはじめて3回目。(今週の初めにも行った)
真鶴半島の先端、ケープ真鶴までの距離は約65km。国道1号線の小田原駅前交差点が往路のほぼ中間地点。
そこを過ぎて早川の駅前を過ぎると海沿いに出る。ここは何度走っても気持ちがいい。
そこから真鶴駅前までほぼ信号が無く、ずっと自分のペースで走っていられる、自転車にはとてもいい道だ。
写真は今日は曇りで景色がパッとしなかったので2009年の8月に行ったときのもの。
こちらはいつだったか、出かけるときに家内が撮ってくれたもの。
これらの写真を撮った2009年頃までは自転車によく乗っていて、頻繁に真鶴も行っていた。
そのときの平均速度が28~29km/hなのだが、最近3回は19.7km/h、21.4km/h、23.1km/h と情けない
ことになっている。こんなペースなものだから、走っていると同じようにロードバイクで走っている
人達によく抜かれる。
特に登り坂が極端に遅いのでバンバン抜かれるw
前述の最後の劇坂で脚がつらないよう、脚になるべく力を入れないようにペダリングしているという
こともあってなのだが(言い訳)、まぁ単純に遅いわけだ。
徐々に慣らしていって、以前と同じ程度のペースで走れるくらいにはなりたいのだが、変に無理して
どこかに負担がかかるようなことにならないよう気をつけないといけない。この年齢で体の不調箇所を
増やしたくないから。だからどれだけ抜けれても心おだやかにいられるように…w
前の2回と違って今日は偶然だろうが誰にも抜かれることがなかった。抜きもしなかったがw
こうして平和に心おだやかに終盤を迎えw 二宮駅(うちの最寄り駅)前を過ぎ、国道1号線から秦野
方向に向かう交差点にさしかかろうとした時、わりとゆっくり走っている男女数人の集団が見えた。
次の信号で私は左折するのでそのまま最後尾に、少し距離を置いてついて走った。そしてその信号で
集団が止まり、先頭の男性が私に気づき、
「どうぞ先に行ってくださーい!」
「私はちょうどこの信号で左折しますので、気にしないでくださーい!」
集団は7~8人、年齢は40代~50代くらい、もっと年配の方もいらしたかな?
女性も何人か混じっていて最後尾は女性だった。
「皆さんどちらまで行かれるんですか?」
「これから江ノ島まで…帰り道なんですけど。」
「どちらまで行ってこられたんですか?」
「小田原までお魚を食べに。」
おお、アジとか金目鯛とかマグロとかかな…と思ったが、あんまり詳しくも聞けないので、
「おいしいですよね。」 変な返しw
ここで信号が青に変わった。
「それじゃ。」
「お気をつけて。」
先頭のリーダーと思しき男性は走り慣れていそうなのはもちろん、気づかいのできる方だし、
最後尾の女性も、最後尾を走るくらいだから、走り慣れた方なのだろうな。
きちんと手信号とか出してたし、感じ良かった。
基本的に自転車に乗るのは一人、自分のペースで走りたいのでそれがいいと思っているのだが、
こんなふうに仲のいい人達と一緒に走るのも楽しいんだろうな。ちょっとうらやましく思えた。
目標は40km/hでの巡航、なのだがあまりに遠い…。
2014ツール・ド・フランス 総合優勝:ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ) [自転車(ロードバイク、ピナレロ、他)]
ツール・ド・フランス2014第20ステージ速報
世界TTチャンピオンのマルティンが最速タイム ニーバリが総合首位堅守
http://www.cyclowired.jp/news/node/142057
ツール・ド・フランス2014第21ステージ
第101代王者ニーバリがパリに凱旋 キッテルが2年連続シャンゼリゼ制覇
http://www.cyclowired.jp/news/node/142211
ツール・ド・フランス2014第21ステージ現地レポートby綾野 真
シャンゼリゼに翻ったトリコローレと鮫の旗 物静かなシチリア生まれのチャンピオン誕生
http://www.cyclowired.jp/news/node/142310
“1998年にマルコ・パンターニがツールを制して以来、16年ぶりにイタリアにツール・ド・フランスの
総合優勝をもたらしたニーバリ。シチリア出身の29歳にとって2010年ブエルタ・ア・エスパーニャ、
2013年ジロ・デ・イタリアに続く3つめのグランツールの勝利だ。
ポディウムに登壇したニーバリは感極まった表情でトロフィーーを受け取った。両手を挙げて勝利を
アピールすることを忘れ、表彰台を一度降りてからイタリア人フォトグラファーたちに呼び戻しの催促を
されて再度ポディウムに上がり直し、そこで改めて両手を挙げた。
ニーバリが目にうっすらと涙を浮かべるのは最終日だけのことではなく、第2ステージのアタックで1つ目の
ステージ優勝を挙げたときから続いていること。ニーバリは結局一度着たマイヨジョーヌを第9ステージで
逃げ切り勝利したトニー・ギャロパン(ロット・べリソル)にいったん譲ったのみで、1日後に再び取り戻す
とその後は最後まで着続けることになった。
最大優勝候補クリス・フルームが去った第5ステージの石畳では、もうひとりの優勝候補アルベルト・
コンタドールに2分半のタイム差をつけることに成功する。ライバルのコンタドールが第10ステージで
落車・リタイアして姿を消した後も強さを維持。
アルプス、ピレネー山頂ゴールも制し、4つのステージ勝利とマイヨ・ジョーヌを堅持した。
表彰台でマイクを手に、紙に書いてきた言葉を少しぎこちなく読み上げ、春からここまで着実に準備を
進めてきたこと、ツール・ド・フランスで優勝して上るシャンゼリゼのポディウムは”唯一の存在”である
こと、そしてそこで感じた喜びが想像した以上だったと話した。そして、家族、生まれたばかりの娘、
アスタナのチームメイト、ヴィノクロフら支えてくれた人に対する感謝の気持ちを繰り返し言葉にした。
主張しない謙虚な態度。決して強さを誇示しない、おとなしく物静かなチャンピオンの誕生だ。”
ここ何年か見たことがないくらいの大差を2位以下につけての総合優勝。
優勝候補筆頭だった前年覇者のクリス・フルームや、もう一方の総合優勝候補アルベルト・コンタドール
らが落車によるひどい怪我でリタイヤしていったとはいえ、立派な成績での総合優勝。
下の写真は、リタイヤ前、はじまったばかりの山岳ステージでわずかながらもニバリとの差をつめる
ことに成功した時のコンタドールとそのすぐ後ろでゴールしたマイヨジョーヌ(イエローのジャージ)
のニバリ。
石畳も速いし、山岳ももちろん強いし、個人TTでも4位とすごく速い。ちゃんとステージ優勝を4回もして
いるところもいい。
自転車選手として最高のこんなすばらしい優勝した後だというのに、このなんとも控えめな表情が
その穏やかで物静かな人柄を想像させる。
それにしても、
“表彰台でマイクを手に、紙に書いてきた言葉を少しぎこちなく読み上げ、~”
とか、
“ポディウムに登壇したニーバリは感極まった表情でトロフィーーを受け取った。両手を挙げて勝利を
アピールすることを忘れ、表彰台を一度降りてからイタリア人フォトグラファーたちに呼び戻しの
催促をされて再度ポディウムに上がり直し、そこで改めて両手を挙げた。”
とか、ほほえまし過ぎる。
ランス・アームストロングあたりとはえらい違い。
かつて超人的強さを誇ったスペインの英雄、ミゲール・インデュラインにも通じる寡黙でシャイな
雰囲気で実に好感が持てる。
個人的にはずっとコンタドールファンだったが、今回のツールですっかりニバリファンにもなってしまった。
自転車競技を世界的に統括しているUCIという組織は、あらゆるスポーツ関連団体の中で最も腐った
団体という認識が私の中ではあるのだが、(ご興味のある方はUCIが過去にやらかしてきたとんでもな
決定事項を調べて愕然としていただきたい)
それはそうであっても、自転車のロードレース、それも世界最高峰のツールともなれば、F1とかの
モータースポーツよりも純粋にスポーツとして楽しめて、見てて興奮する。
UCIさえもう少しまともだったらどんなにいいか…。