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Brabham BT46 prptotype 1978 - 1/18 scale model [車、カーデザイン、ミニカー]

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ブラバムが1978年に発表したFoumula 1 レーシングカー、BT46 プロトタイプ。
その1/18 スケールモデル、つまりミニカーを今年の6月頃に入手した。

この車のことを初めて知ったのは17歳の頃、高専の2年か3年の時だったと思う。
書店で見た AUTO SPORT 紙の表紙の写真にくぎ付けになった。

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AUTO SPORT 1977年10月15日号 表紙

何だこれは?!
やたらシャープでモダンな形もカッコいいし、何よりサイドにずらっと並んだこの
白っぽい四角いのは何??

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AUTO SPORT 1977年10月15日号 その中の記事

たった2ページだけの記事を読むと
「ボディ・サイド両側には、モノコック外板と一体化されたアルミ合金製フィンを備えた熱交換器
― すなわち “表面ラジエーター・システム” が設けられ、ラジエーターとオイルクーラーの役割を
受け持っている。」
えぇー!? “表面ラジエーター・システム” ??
そんなものが成り立つのか…、すっげぇー…、カッコいい―…。
そう思いました。

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先シーズンのコンベンショナルな車と並べるとその異質さが際立つ。そしてやっぱカッコいい…。

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若き日のデザイナー(設計者)、ゴードン・マーレイ。
この時から彼の名前は私の中に深くきざまれることになりました。

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“表面冷却システム” の冷却パネルのクローズアップ写真
エキスパンドメタルに似たような構成のヒートシンク?のように見える。


この衝撃的なアピアランスのプロトタイプはしかし、設計者の期待にこたえられず…、
テスト走行では空気抵抗が減った分トップスピードは明らかに向上したものの、
真冬のテストにもかかわらず、案の定オーバーヒートし、つまり冷却能力が全然足らなくて、
ゴードン・マーレイはこの画期的と思えたアイディアを諦め、元のコンベンショナルな
フロントラジエーターレイアウトにしたモデルで実際のレースに臨むことになります。
(後年のインタビューで彼は「あれはうまくいかなかった...。試験の後、計算したら大型
トラックくらいの面積が無いとあの方式では十分な冷却が出来ないことが分かった。
いいアイディアだと思ったんだけど…」みたいなことを言っています。)
そしてシーズン途中で例の “ファンカー” BT46Bを投入し、それはものすごい効果を発揮して
デビューレースで優勝するのですが、他のチームからあんなのは卑怯だ!(意訳)と訴えられ、
オーガナイザーから、その1勝は認めるけど次からはダメね、と言い渡され、しかたなくまた
元のコンベンショナルなものにして…というようなことはWikipedia などで書かれていますので
興味のある方は ブラバムBT46、ブラバムBT46B などのキーワードで検索してみてください。 

そういう色々あった1978年のブラバムですが、私としてはこの“表面冷却システム” がとにかく
印象的で、いつかミニカーが出たら欲しいなとずっと思っていました。
ですが、これがなかなか出ない。そりゃまぁ実際のレースにも出ていないし、知名度低いから
作っても売れなかったら困るものね…、どこも作りたがらないのもわかる…。
何回か個人が改造したものの写真などは目にすることはあったものの、ちゃんとした製品、
完成品はどこも作ってくれず、年月だけが流れました。たくさん流れました。

それが、衝撃の発表から40年以上がたってようやく、このマニアックなモデルが登場!
私が知らなかっただけかもしれないが、とにかく長かった…。




ここからは今回入手した1/18スケールのミニカー。
購入先は駿河屋。中古品なのだが非常にきれいに見えるもので、新品定価4万円前後のところ、
1万8,900円と格安。ドライバーはジョン・ワトソン。ニキ・ラウダのほうが良かったと言えば
そうなのだが、自分としてはそれほどドライバーにこだわりも無いし、とにかくこの車の
スケールモデル、しかもクォリティ高そうなのが格安で手に入るのなら…ということで決定。
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この “表面冷却システム” のパネルもただの平面ではなく、ちゃんとそれっぽい細かな筋彫りの
ような加工がされている。
ただ、先に紹介した本物のほうの、エキスパンドメタルに似たような構成の造作にはなっていない。
それでも、この細かさは1/18スケールならではで、1/43以下では望みえない。十分満足できる。

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こんな感じで、全体的なプロポーション、バランス、細部の作りなど大変満足できる
すばらしい仕上げで購入したことを後悔しないで済む逸品といっていいものなのだが…、
私が購入したこの個体は残念なことにリヤウイングがステーから外れて手元に届いた。

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梱包を開けてアクリルのケース越しに見た状態がこれ。
あれ、リヤウイング…、どうしてそこに?
アクリルケースを持ち上げると、ステーの上端、ウイング下面と接着されていたであろう
ところの断面がよく見える。

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ああ、ここがね、輸送中の振動とかで耐えきれなくてもげてしまったのね、なるほどなるほど。
自分でも意外なほど寛容な気持ちで事態を把握できたのは、中古品で格安ということもあったし、
この構造(大きなリヤウイングをセンター1本のウイングで支えるという、どう考えてもつらい
構成)ではしょうがないよな…というのと、何よりとにかく全体的なクォリティが高くて、
いいもの買ったーという満足感が大きかったからだと思う。
こういう時に頼りになる強力接着剤も手元にあるし。

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ということで得意の補修である。
いや、それ程得意ということではなくて…否応なく何度かやっているというだけなのだが、
今回も LOCKTITE の強力接着剤、Super Clear のお世話に。

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これは瞬間接着剤ではなくて硬化にある程度時間を要するタイプなのだが、つけてから位置を
調整したいような場合はこの特性がありがたい。いい位置が出せたらテープなどで台座に固定
して一晩程度放置。

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硬化するとかなりの強度になるのは勿論、透明度も高くて多少はみ出ていてもあまり気にならない
のもいい。そして硬化してからもある程度弾力性を持っているので衝撃に耐えるし何かと無理が効く。
そんな諸々でこの接着剤はかなり気に入っている。LOCK TITE 製品は期待を裏切らないのが多い。


こうして補修はうまくいき、アクリルケースに入った 1/18 Brabham BT46 prptotype は無事に
飾り棚のコレクションににおさまることとなり、何だか胸のつかえがひとつおりたような気がした。


















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ウクライナがロシアを追い出して勝利して、全ての領土をとり戻し、
ロシアにきっちり賠償させて、平和を取り戻せるまで応援したいです。

We support Ukraine with all our might!
We are all on your side.
Ми підтримуємо Україну всіма силами!
Ми всі на вашому боці.









やっと手に入れられたモデル。もうこんなことはあんまりないだろうな…。




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