何だか変なタイトルですが…、ツイッターでこんな画像というか文章(下の画像)が目につきまして。
いつのことかわかりませんが、漫画家の高橋 留美子さんが誰かに何か言われて、よっぽどカチンと
きたのかこんな強い口調で、しかもちょっと嫌なやつっぽい感じで反論されてて珍しいなと思いました。



体験したことが無ければ描けない、描いてはいけない、とかいうことになったら世の中の創作物は
激減しますよね、きっと。
確かに経験したものであればリアリティ高く表現することが出来るでしょうし、材料としては豊富に
有ることはとても有利です。無いよりあったほうがいいに決まってます。
ですが、普通に考えて、例えばメジャーリーグに行ったことないやつがメジャーリーガーになる
主人公の野球漫画描くな!とか、F1ドライバーになったことないやつがF1の漫画描くな…!
とか思いませんよね。事実上無理、というくらいにハードル高いし。SFとかファンタジーものや
時代物なんてどうすればいいんでしょうw


描くために対象を取材し、出来るものであれば実際に体験してみる、それは否定しません。
きっとプラスになって、構想を練る時に幅が広がり、奥行きも増して、より共感を得やすいものに
なることでしょう。

ただ、体験したから良いものが描ける、ということでもないと思います。そこは悩ましいところでも
あります。

描くことは描くことでしか成し得ないし、モノ作りは作ることでしか成し得ない。
他のすべてのことは準備とか段取りに過ぎない、シンプルにそういうことだと思います。
準備も段取りも大事ですが、実際にやらないことにはどうしようもないです。なんにもなりません。






ここからちょっと余談というかアレですが…、
車の運転免許をずっと持たずに自動車会社、それも日本のトップ3に入る立派な一流自動車メーカーの
デザイン部長にまで上りつめた方を知っています。初めてそれを聞いた時は、さすがにそれはどうかと
思いましたw 上で書いたこととちょっと相反気味ですが、正直な感想です。
いいんですけどね、免許があろうと無かろうと、魅力的でステキなデザインを生み出してくれるのなら。
でもやっぱり、何というか…、例えば、ここはちょっと気になるな、どうしてこうしたのかな…、などと
感じるところがあると、あぁ、やっぱり共感できないところがある人だしな…なんて思ってしまうことは
ありました。アウトプットに説得力を持たせるという意味では、明らかにちょっと損をしているように
思えました。
これがもし設計者だったら…、自分で運転しない設計者の作った車は、正直あんまり乗りたくないです。
そこはやっぱり漫画や小説とは違いますね。









説得力のあるデザイン…、自分で書いといて、あらためて難しいなと思います…。