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PCモニターのDIY修理 [日々の出来事、雑感、新年の挨拶、他]

PC monitor repair_01.jpg

メインで使っているPCモニターが先月壊れた。台湾のASUS製27インチLCD。
電源スイッチを入れてもLEDインジケーターは点滅を繰り返すだけでいつまでたっても起動画面
(メーカーのロゴを表示)にならない。その少し前からたまにこうなることがあったが、少し待つと
普通に起動できて、翌日以降はまた普通に起動していたのでいたので、たまたま調子悪かったか…、
くらいに軽く考えていたのだが…、寿命を迎えつつあったということらしい。あとになって思えば。

モニターが起動しなくなったちょうどその前日、新規の営業代行業者との初回Webミーティングを
したところで、やる気満々の業者さんは翌日早速ステキな提案をしてくれるとのことで2回目の
Webミーティングを入れてあって、当日あと30分くらいで約束の時間だから起動しておこうと
思ったら…というタイミングだった。困った。
ギリギリまで様子を見てダメだったら電話して延期してもらうしかないか、そう思いながら点滅する
インジケーターを眺め、いよいよ時間になってしまったので電話しようと受話器を持ち上げて番号を…
とやっていたら先方からかかってきた。時計を確認すると1~2分ほど過ぎていた。さすが対応速い。
などと思いながら
「これこれこういうわけで大変申し訳ないですが今日のミィーティングは中止にさせてください。
機器の復旧が出来たら連絡しますので、その時点でまたスケジューリングを…」
などと、ていのいい断りをいれているようにしか聞こえない話をして、あきらかにがっかりした口調で
「そうですか…、それはしょうがないですね。ではご連絡お待ちしています。」
という言葉を申し訳ない思いで聞いた。

モニターのこの手の症状は内部の電源基板のコンデンサーを交換すると直せる(ことが多い)
という事は知っていたので、ダメもとでDIYでやってみることにしました。
まずは使われているコンデンサーを特定しなければなりません。取説などにはここまでの情報は
記載されていないので、LCDパネルの裏側のカバーを外して基板に刺さっているコンデンサーを
直接目視で確認する必要があります。
この修理で一番厄介なのは実はこの作業で、この種の製品は分解して修理することなどあまり
考えられておらず、部品点数、組立工数を削減して生産効率優先になっていて、ネジを回せば
カバーを外せるようになどなっていないです。前面と背面の樹脂製カバーの分割部に沢山の小さな
ツメとスリット状の穴の組み合わせがあって、それらをはめ合わせてパチンパチンと留めてあり、
これを分解するには専用のヘラでも使って優しく適切な方向にこじるという事になります。でも
そんな都合のいい道具は持っていないし、どこにどんなツメがあるのかも外観からはわかりません。
だからカバーが破損してもヨシという覚悟で強引にこじって開けるしかありません。当然少々の
キズがつくことには目をつぶって。

使ったのは手持ちのドライバーセットの中の一番小さなマイナスドライバー。それより小さな精密
ドライバーもありますが、それでは刃先も全体も小さ過ぎてこじれません。
最初にこじ入れるのは、もしもキズがついたとしても目立ちにくい下面、その中央付近なら
たわみやすくて外れやすいいだろうと予想して小さ目のマイナスドライバーの刃先を入れます。
ちょっと隙間が広がるようならそこで少し奥に押し込み、グイとこじる。
ピシッ!
いい音がしますわw 慣れてないと「ああぁ、壊してもうた…」と思わせるに十分な。
でも、どうせこのままでは使えない壊れたモニターなんだから…と、気にせずグイグイいきます。
そして何度も何度もピシッ!パキッ!を繰り返して、なんとか背面カバーの取り外しに成功。
このカバー、またちゃんと組めるんだろうか?という気持ちになりますが、試しにもう一度…
なんてはめたりしたらまた外す時にツメをいためることになりかねないのでやめておきます。

そうやって樹脂製カバーを外し、内部の金属カバーもはがして(これはネジとか使ってなくて、
テープで比較的アバウトに留めているだけ)、たどり着いた基板が次の写真。基板は電源基板と
信号基板の2枚があって、電源インレットがついているほうが今回修理したい電源基板。信号基板
には映像や音声信号用のコネクターがついているので、2つは見ればすぐわかると思います。
PC monitor repair_02.JPG

基板を固定している4ヶ所のネジを外して、ひっくり返すとお目当てのコンデンサーが姿を現します。
右下のほうにかたまって配置されている円筒形のものがそれです。
PC monitor repair_03.JPG

このうち6個のコンデンサーがダメっぽいです。コンデンサーは寿命を迎えるとこんなふうに上面が
膨らみ、ひどくなると破裂して内容物が飛び散ったりします。今回のものはそこまで悲惨なにことには
なっておらず、比較的静かに寿命を迎えられたようです。
PC monitor repair_04.JPG
2つ上の写真で小さな付箋を貼ったのは、こちらの面から見るとどれがコンデンサーの足なのか
よくわからないので目印にするためです。

ここでこれらのコンデンサーの規格を控えて同じものを入手します。Elite 680μF 25V という文字が
読み取れます。このスペックでネット検索して売ってるところを調べました。モノタロウでニチコン製
のものが見つかりました。モノタロウもニチコンも知られた企業なのでそれを注文しました。
PC monitor repair_05.JPG
1個当たり91円(安い!)。必要な数は6個なのですが念のため10個くらい注文しようとしたら、
今時の電子部品品薄状態がここにも微妙に影響していて7個までなら翌々日発送、それ以上は2週間
待ちとかいうので7個注文にしました。

コンデンサー入手のめどが立ったので、そのほかの必要なものもネットで注文しました。
はんだごてセット(はんだごて、はんだ、ペースト)とはんだ吸い取り線をAmazonで。
2日ほどで届いたので、仕事の合間を見て修理作業に取り掛かります。
先日カバーを外して、取り外した電源基板。その該当コンデンサの足もとのはんだに熱くなったはんだ
ごての先をあててはんだを溶かし、コンデンサーを引き抜きます。この時基板を万力みたいなものに
はさむなりして固定できればいいのですが、そういうものは無いので左手でコンデンサーを引っ張る
ようにしながら基板を支え、右手ではんだごてをあてます。手がもう一本欲しい…と思いながらw
コンデンサーを固定していたはんだが溶けるとヌルっと足が抜ける…はずなのですが、コツを掴むまで
ちょっと苦戦。ヌルッときてももう片方の足が固定されているので、そちらを支点にして斜めに押す
というか引っ張るようにしないとうまく抜けません。
そんなことをおぼえながら全部抜いたのが下の写真。左半分が黒い円のところがコンデンサーがついて
いたところです。
PC monitor repair_06.JPG
抜けた穴がそのまま使えればいいですが、中には溶けたはんだでふさがってしまうことがあるので
そういうところはまたはんだを溶かして、ドライバーセットの中の細い千枚通しのようなものを
使って穴がふさがらないようにします。

空いた穴にモノタロウで購入したニチコン製の新品コンデンサーの足を差し込み、基板の裏側に出た
足を広げて仮固定。コンデンサーの2本の脚は+―の極性があって長いほうが+です。基板に書かれて
いる+のほうに長いほうを入れます。ちなみに逆にして通電すると簡単に壊れてしまうそうです。

ペースト付けながらまず1個目をはんだ付け。一番上の付箋の先です。
はんだ付けなんて100年ぶりw ですが、なんとか。
ただちょっと、はんだの量が多くなり過ぎて、特に右側はすぐ隣にすれすれ過ぎてちょっと
心配になります。こんなとこでリークとかさせたらダメダメですから。
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2個つけて、3個目の途中。
下に見えるアルミ板は…裏返したLCDの背面です。本当はこんな状態で作業しないほうがいいですw
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3個目付けたところ。
PC monitor repair_09.JPG

6個全部つけおえました。余ったコンデンサーの足はニッパーで切断しました。
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うーん…、慣れてない人の作業らしくw はんだ多過ぎ、ぷっくりコロンとし過ぎに見えます。
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でもまぁ、とりあえず寿命を迎えていたコンデンサー6個を新品に交換出来ました。
これ以外のコンデンサーはみんな健常そうに見えたのでそのままです。
PC monitor repair_12.JPG

下の2枚の写真のアングルだと上面がフラットで交換前のものとの違いがよくわかると思います。
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取り外したコンデンサーと基板固定用のネジ。使用したはんだ吸い取り線、ペースト、はんだ、
はんだごて、ニッパーとラジオペンチ。みんなすごく安物ですw
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基板を4ヶ所のネジで固定したら、金属カバーをまたテープでゆるく固定。
PC monitor repair_16.JPG

左下に見えている2か所のコネクターをしっかり差し込んでつないで、この状態でテストします。
樹脂カバーはまだつけません。つけてしまってうまく動作しなかったら困りますので。 
PC monitor repair_17.JPG
で、案の定うまくいきませんでしたw 電源は入るのですが画面が真っ黒のままです。
あれ?何でこうなるんだろう…?
はんだ付けが良くないところがあったのかと思って基板を見なおします。
どこかちゃんとついてないところが無いか、逆にどこかに触れてリークしてるところは無いか。
無さそうですが、念のためぷっくりコロンとし過ぎのものを一旦溶かして吸い取り線を使って
ボリュームダウンしたり、付け直したりしました。

再テスト。やっぱり電源は入ってインジケーターはつくのですが画面には何も映りません。
いじったのは電源基板だし電源は入ってるっぽい。信号系に何か問題があるとしか…、
で、判明しましたw
上に書いた “2か所のコネクターをしっかり差し込んでつないで…” の他にもう1か所コネクター
があって、それは写真の右側の黒いテープのようなものの下にかくれていて、見えなくなって
しまっていてつなぐのを忘れてしまっていました。
それをつないで再テスト。
はいうまく映りました。

ということで懸案の樹脂カバーを取り付けます。
外す時にあれほどピシッ!パキッ!と良い音させていたので、かなりツメをいためてしまった
はず…と思っていたのですが、案外すなおにパチンパチンといい感じにはまってくれました。
この作りでも案外何回かは着脱出来るものなんですね。巧みな設計といえばそうなのかもしれません。
もう一つの心配、マイナスドライバーでこじったあともほとんど気になりません。良かった良かった。
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スタンドにセットして、もうこれで大丈夫。きれいな画面が表示されます。
左にちょっと写っているのは代替で新規購入したacer製31.5インチLCD。現在のメインモニター。
今回修理した27インチが壊れた後すぐに購入しました。ASUSと同じ台湾製。日本製以外なら
台湾製にしたいと思い選んだものです。必要十分なクォリティで納得のコストパフォーマンスです。
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今回のDIY修理にかかった費用は、コンデンサーと新規に購入したはんだごてセット等全部合計して
2千数百円。送料を加えても3千円前後だと思います。まだLCD自体は十分使える27インチモニターが
この費用で復活させられたのならかなり安いと思います。これを粗大ごみにしてしまうのはちょっと
忍びなかったので直せて良かったです。







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最後の画像はこれまで同様にウクライナ応援する気持ちを表しています。
クリミア大橋(ケルチ海峡大橋)の爆破をうけてロシアがその報復措置だとして
ウクライナ各地をミサイル攻撃していますが、全く何を言っているのかと。
報復されるべきはロシアです。悪いのはロシアです。
ロシアに大義はありません。この戦争の責任は100%ロシアにあります。
ウクライナは愛する家族を守るため、多大な犠牲を払いながら戦っています。
ウクライナがクリミア半島を含む領土を全て奪還し、
ロシアには相応な、莫大な賠償をさせなければなりません。
台湾と中国のことを考えると、日本も決して対岸の火事と思ってはいられません。
世界中の自由な民主主義を守るため、ウクライナを支援し続けていきたいです。
どうかウクライナがロシアに勝利して平和が訪れますように。

We support Ukraine with all our might!
We are all on your side.
Ми підтримуємо Україну всіма силами!
Ми всі на вашому боці.







モニターなおせて良かった。これでまだまだ使えそう。





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