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クレイ前処理1:ワイヤー(2016年6月下旬) IF-02RDS Road version 開発経過 [Ikeya Formula IF-02RDS]

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イケヤフォーミュラさんから届けられたクレイモデルのコア(中子)に、クレイを盛り付ける前の処理に
ついて書いていきます。
1/1スケールのクレイモデルのコアは普通もっと合板の間隔が大きく空いていて(300mmとか500mmとか)、
それぞれの隙間に硬質ウレタンなどを詰めていくのだが、これはそうしないで済むように合板をたくさん
使ってこんな目の詰まった間隔で組み合わせている。それでも、このままではまだクレイを盛り付けられない
ので、この表面を家庭用の網戸などで使うような目の細かいネットで覆い、その上にFRPを1プライだけ貼って
下地とする。これは前回の1号車のクレイモデルを作った時と同じ方法。

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そのネットを張る前の作業として、角部分など要所にワイヤーを張ってネットを張りやすくする。

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フロントフェンダーは形状的に一体では作りにくいので、コアの時点から別体で作業を進める。

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合板だけではどうしても形状が追いきれないところは硬質ウレタンを入れ込んだり、ホイールアーチ部分には
塩ビを貼り付けたり…、細々と下準備を整えていく。

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これらの作業だけでも数日を要すので、進行上はその数日間はやや歯がゆいように感じるのだが、
この沢山の合板を組んで出来たコアの姿も魅力的なので、これが見れるのもこの時までと思うと、
それはちょっと惜しまれるような気持ちにもなる。

写真は全て、この作業をお願いしている NY Connect の内藤さん撮影。



このコアのスケールモデル、本当に企画したいなと思う…。



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クレイモデルコア到着(2016年6月13日時点) IF-02RDS Road version 開発経過 [Ikeya Formula IF-02RDS]

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今年の忙しさはかつて無いレベルでこのブログの更新もなかなかできずにいる。
そろそろ書こうか、いいかげん書かないとな、でも、もう疲れたから明日にしよう、そうしよう、
手も痛いし… この繰り返し。
ここしばらくずっと並行していくつかの案件が進行していて、今年に入ってからというもの、
父親の葬儀を含めて新潟の実家に帰省した数日を除いて、丸1日休んだという記憶が無い。
常時かかえている複数の案件のうち、ようやくひとつの終わりが見えてきて、良し、これが終わったら
ブログ再開だ。うまくしたら自転車も再開だ、などと思っているうちに、また別の見積り依頼だの、
相談だの…。
いつになったらやれそうですか?と聞かれて、2ヶ月くらい後なら…と断った仕事もいくつか。
で、その2ヶ月が経つ前にまた別の依頼があって、いつまで経ってもその2ヵ月後がやってこない。
 
だが、もう本当にいいかげんに書いていかないと自分の中でも記憶が風化するし、純粋に写真と文章で
記録しておきたいという思いも強いので再開を強行しようと思う。

で、とりあえずはIF-02RDSロードバージョンの製作過程、まずはクレイモデルのコア(中子とも言う)
の話から。
さかのぼること4ヶ月、今年、2016年6月13日に栃木県鹿沼市のイケヤフォーミュラさんから神奈川に
到着した。前回の1号車のときと同じように積載車で運ばれてきた。あれからもう3年が経つ。
もうそんなに経ったのか…と思う。
積載車を運転してきてくださったのは池谷さんとイケヤフォーミュラさんでこの車の製作を担当して
いただいているTさん。おだやかで仕事のできる人たち。私はこの人たちが大好きだ。

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届いたクレイモデルコアは前回同様、角パイプで組んだベースフレームの上にたくさんの合板を組んだもの。
ボディの面データに100mmピッチでX-Z、Y-Zの断面線を引いて、そこからマイナス10mmのオフセット
断面線を作り、そのオフセットした断面線に沿って合板をレーザーでカット。それをベースフレームの上に
格子状に組んだもの。基本ピッチは100mmだが、部分的にそれではすまないところは少し細かくしている。
合板に描かれた数値はX,Yそれぞれの番線方向の数値。この文字もレーザーで入れていて、ちょっといい雰囲気。

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最大の懸案であったフロントウインドーも間に合った。ちゃんと合せガラスで出来ていて、左下には
(保護のための養生シートでくるまれていて見えないが)JISマークも刻印されている。

このガラスのために池谷さんといっしょに富山県のガラスメーカーに出張に行ったのだが、そのときの
打合せがまた…、
先方の反応が何とも積極性にかけるというか…、むしろネガティブと言ったほうが適切なくらいのもので、
約束らしい事柄は何ひとつ出来なくて、かなりガッカリしたことを覚えている。
ただ池谷さんと一緒の出張は、北陸新幹線にも初めて乗ったし、好きな人達と富山に旅行に行ったみたいで
楽しかったw
結果としてガラスはこうしてちゃんと出来てきたし、当初の見込みよりも早く来たし、まぁお願いして
良かった、このメーカーに。このガラス製作の経緯も、今日のところはともかく、いつか書いてみようと思う。


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このフロントウインドーガラスを保安基準に沿ったものにするため(屈折率などの関係であまり曲率が強い
ものや傾斜がきついものは保安基準を満たせない)、キャビンは下側が100mm程度拡幅されている。
サイドビューでの傾斜角度はほぼ同一。これは何とか死守したかったので実現できて良かった。
拡幅された100mmという数値は変化幅としてはかなり大きく感じるが、とにかく保安基準を満たすガラス
形状を実現するためにはしょうがない。そんな大幅な変更をしてデザインが成り立つのか?という心配さえ
あったが、何とかギリギリのところでまとめられたのではないかと思う。

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この車で唯一カーボン目がむき出しのリヤウイング。

リヤカウルはリヤウイングを含めて保安基準に抵触するところがないので、1号車のものをほぼそのまま使う。
“ほぼそのまま”というのはリヤコンビライトの変更があって、2号車で使うリヤコンビライトの形状に合わせて
わずかに修正が必要なため。

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このリヤコンビライトは…1号車では、私の設計ミスでアウターレンズの形状と位置の修正をしなければ
ならなかった(製作を担当してくれたNY ConnectのNさんに迷惑をかけてしまい申し訳ないことをして
しまった)し、池谷さんもあまり気に入っていないようだったし、私自身、その仕上がりは不本意なもの
だったので、2号車では変えたいと思っていた箇所のひとつだった。

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新しいリヤコンビライトは少し幅が広いため、リヤカウルの切り欠きがその分大きくなる。そして
そのままだと左右のエンブレムぎりぎりになってしまうので、それらは車両中央よりに移動することになる。


再開初日はなるべく簡潔に…と思っていたのだが、やはり書き出すと長くなる。
めんどくさいなと思わないでもないが、やっぱり楽しくもある。なるべく続けられるようにしたい。





仕事して、その記録をつけて楽しいと思える…幸せなことだ。多くの人と色々な事に感謝。



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