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センスは磨けるもの、と言われたこと No.4 [日々の出来事、雑感、新年の挨拶、他]

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写真は高専の4年生の頃、頑張ったバイト代で買った中古のバイク、カワサキ400SSと。
これのマフラーをチャンバータイプに変えたくて、それもアルミサイレンサーのものにしたくて
またバイト頑張ってやっと買って、バイク屋さんで自分も作業して何とかつけられて嬉しい時です。
髪型が当時らしいw
アップしてから気がつきましたが、この時履いてたのはナイキのフォレストヒルズというスニーカー。
わりと裕福な同級生が、片方のかかとあたりのソールがはがれかかったからと、まだわりと新しくて
きれいだったものを捨てそうな勢いだったので1000円だか2000円だかで譲ってもらい、自分で接着剤
でつけたものです。かなりお気に入りでしたw


ここで一旦根本的なこと、私が高専に入ろうと思った理由を説明しますと…
元々自動車のデザインをやりたくて、しかもちゃんと自分で設計できるようになりたくて、
それを最短距離で行くにはどうしたらいいか?子供(中学生)ながらそれなりに一生懸命考えて、
機械工学は必須だろうからそれはちゃんと学ぼう。
工業デザインは…、デザイン? こっちは独学でも何とかなるんじゃないか。
そういうことなら高専はすごく合理的な選択じゃないか。
家から遠くて毎日家から通学するのは無理があるがそういう学生のために寮があるし、国立で学費は
安いから、やや貧し目な親の負担も少なくて済む。(当時の長岡高専の学費は年間数万円、学生寮の
寮費は月に数百円(!)朝昼晩の3食食事付きでです。私は3年まで寮にいて、その後2年間はトイレ
風呂共同の安いアパート:月額8,000円で暮らしました)
そういうちょっと特殊というかある意味傲慢な考えで高専の機械工学科に入ったのですが、そして
それはまぁまぁうまくいっていたのですが、その独学デザインの幅が変に振れてしまって…、
タイミング悪く(?)コムデギャルソンなんかに惹かれてしまってw
何だかよくわからないのにどうしてこれがクリエイティブでカッコ良くセンス良く見えるんだろう?
これは真剣に突きつめてみたい…、でも自分にその能力、センスはあるのか? 
油絵ではドンゲンにも織田広喜にもなれる気がしなかった…。
ピカソの新古典主義の頃ならちょっとそれっぽいの描けそうな気はするけど…、まぁ “気がする”
だけなのはあきらかですがw (No.2の1枚目の画像、当時描いた油絵はそのピカソの新古典主義
の代表作、「腕を組んで座るサルタンバンク」の影響を少し受けて描いています)

当時の私がいっぱい抱えていた不安というのは、その多くがこういうことでした。

そんな時に聞いた美術の先生からのあの言葉。もう一度ここに書きます。
「センスは磨けるものです。いろんな良いものを見て、触れて、経験を重ねることによってセンス
は磨かれていきます。(後略)」

それを聞いて当時の私が思ったこと
「そうか…、川久保礼の服はやたらクリエイティブで魅力的に見えるけれど、とても同じような
レベルのものを発想出来るようには思えない…、そういう自分でも磨けば近づくことは出来る、
…かもしれないと、そういうことなんだな…。」 www
草ですね。草生えますわ、これは。

この後、実際に私が初めて就職したのはファッション業界になるのですが、その前に担任の先生との
進路相談でその決心を伝えた時には、何でそんなところに…とがっかりされましたw 担任の先生も、
機械工学科の一番偉い教授(学生の就職のことをとても良く面倒見てくれる)も、体育の先生(柔道
5段:やたら強い、趣味:ラグビー、一見恐そうだがとても優しい)まで、みなさん言葉は違えど
同じように私の気持ちを変えさせようとします。

担任「自分も若い頃から色々な企業に勤めたし、今はこうして先生なんていう公務員だけど、
  どんな分野にしても先行きの明るいところを選んだほうがいいと思うけどな…、そうかぁ…。」

教授「ここで5年間学んだことを棒に振ることになるけど、本当にそれでいいの?
  君の成績なら日立でも東芝でも、どこでも好きなところに推薦してあげられるのに…。はぁ…。」

体育「親御さんはどう言ってるの?心配させてるんじゃないのか?」

もう色々言ってくださるわけです。先生方みなさん優しくて暖かくて、親身になってくださいました。
今思い返しても感謝しかありません。

そういう優しさを感じながらも私はファッション業界に就職し、その後約10年ほど、知りたかった
ことや知りたくなかったことも知り、ちょっと楽しくて、何回かある種の達成感を得て、そんなには
間違ってなかったかな…と一時は思うこともあったのですが、ほとんどがつらい時期を過ごすことに
なり…、やはり軌道修正しようと決心し、元々目指していた本来の道(自動車のデザイン)に戻る
ことになるのですが、そのあたりは今回はあまり触れないでおきます。
ファッション業界で何も得るものが無かったという事もないですが、まぁ基本的に間違っていました、
色々と。 結果、シャレにならないくらいのまわり道というか寄り道をしてしまいましたw


やっぱりというか、案の定 No.5に続く





えらいまわり道してしまったもんだまったく、我ながら…。







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