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アルマーニ の好きなところ [車、カーデザイン、ミニカー]

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今月の20日に納品した仕事がかなり厳しかったのだが、さいわい修正依頼は来ていないので
しばし平和な時間を過ごせている。
追い込みの真っ最中にコストコに行きたいという妻が
「金曜日、美容院の後コストコ行こうと思うんだけど、天気悪そうだし、どうしようっかなぁ…。」
チラッ、チラッ…とやってて(妻には基本的に仕事の内容とか厳しい/余裕みたいなことは
一切言わないでいる)、最初シカトしてたのだがw 聞こえるように独り言風に何回か言うので、
「あぁ、それじゃオレサマが運転しよっか?」
「ほんと?忙しくない?」
「あ、あぁ…、平気平気。」
なんて感じで13日の金曜日w 案の定雨降りの中、往復2時間以上かかる座間のコストコに行って
きました。やはりそんなのも当たり前にきつさに拍車をかけたわけです。
オレサマの仕事がのろいがベースにあるからな、しょうがない…。
コストコ大好きな妻、楽しそうだったし。

そのきつい仕事が片付いた(と思われる)ので、ここ数日ちょっとのんびりしながら昔書いた
ブログとかをFacebookが過去の思い出とか言ってメールで見せてくれるのでそういうのを
懐かしみながら見返していて、その中でちょっと嬉しかったことを思い出したので、大幅加筆、
修正してアップしてみます。





20代のほぼ10年間、私はファッション業界にいました。
以前書きましたが、そのきっかけは学生時代に初めて見たコムデギャルソンの製品にやたら
惹かれたからでした。そのあたりのことを以前書いています。ご興味のある方はご覧ください。↓

センスは磨けるもの、と言われたこと No.2
https://ash-institute.blog.ss-blog.jp/2022-01-27

センスは磨けるもの、と言われたこと No.3
https://ash-institute.blog.ss-blog.jp/2022-01-28

センスは磨けるもの、と言われたこと No.4
https://ash-institute.blog.ss-blog.jp/2022-01-29

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ファッション業界で仕事をするうちに好きになっていったのがアルマーニでした。
GIORGIO ARMANI(ジョルジオ・アルマーニ)、EMPORIO ARMANI(エンポリオアルマーニ)
などのブランドで知られているイタリアのあのアルマーニです。
もう30年以上前のことになりますが、日本ではファッションにあまり興味の無い人達にまで
彼の名前が知られはじめた頃だったかと思います。

特に、ジャケットの肩の柔らかく立体的なフォルムが、ずば抜けて良かったです。
他のブランド、デザイナーがカスに思えました。(失礼千万)
コムデギャルソンのニットなどは造形としてすごく惹かれるけれど、もう構造からして
どうなってるんだか、どうやって作っているのか全くと言っていいくらいわからなかった
のですが、アルマーニが作る服は基本的にオーソドックス、非常にオーソドックスです。
その中にとんでもないセンスとスキルが入っているわけですが、少なくとも構成はわかるし、
どういうものを目指しているのかも分かる気がしました。

決して装飾的ではなく、かえって控えめなくらいなのに、全体的には目立つ。
知的で上品なセンスを感じます。
特にジャケット類は肩の上側の緩やかなS字カーブと球体の一部のような丸みのある立体的な
肩の造形がまさにアルマーニの真骨頂と思え、惚れ惚れしました。
この肩部の造形に沿った低めの襟と共に、着る人の体の形をとてもきれいなものに見せてくれる
ようで、それはコムデギャルソンには無いものであり、非常に共感できるものでした。
あぁ、自分もこういうものを作りたい…。そう思いました。
彼が大学で医学を学んだことは有名ですが、そういった、もともと文系ではないところも、
強く共感できるところでした。

使う生地、素材も特徴的で魅力的です。
秋冬物に多い、凝った織りで、しかもやわらかい布地。
春夏物の、シフォンなどの軽やかで透けるような素材。
グレー系のシックな色合い、などなど…、自分の好みと一致するところが非常に多くて、
ミラノコレクション発表のたびに興奮しながら雑誌の写真を眺めていました。
こんなものが作れるようになりたいな…。そう思いました。

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さいわいなことに20代後半には自分で商品の企画が出来るような立場になりましたので、
まずは売れそうな単品ものを企画しました。価格も競争力があることを強く心掛けました。
うまくいってよく売れたもの、そうでないものももちろんありました。売れ残って二束三文
で売るしかなくなって批判もされました。


それでも何とか全体的な売り上げには貢献できていて、短期での売れ筋を狙った単品とは別に
ずっと作りたかったアルマーニ風のセットアップスーツなどの企画もはじめます。
当時、同じようなことを考えたマンションメーカーもいくつかあり、それらの商品を実際に
仕入れたり参考にしたりしながらトライが始まりました。
でも、まねしようにもなかなかそれらしいものさえ出来なくて…苦労しました。
何しろ、現物を買ってきて、ばらして、パターンをとって、似た生地を使って作っても…、
やっぱり、明らかに違うものしか出来ないんですから。
一体何が決定的に違うんだろう…?
そう悩みながらも何回も試作して、縫製を依頼した工場の方も最初は面倒がっていましたが
数をこなすうちに段々慣れてきて、少しずつ思い描いたものに近づいていきました。
その過程は歯がゆくもありながら、いいものが出来始めると嬉しいものでした。

そうやっているうちに、ある年の春夏物のセットアップスーツのシリーズが結構な人気になり
よく売れました。お店の子達も多くが気に入ってくれて、自分達で買って(もちろん社員割引で)
お店で着て接客にあたってくれたのも大きかったです。

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アルマーニ風のやわらかなラインのオーソドックスなテーラージャケット、襟無しのショート
ジャケット、ひざ上丈のタイトスカート、ミニフレアスカート、ロングパンツの5アイテムです。
素材はウール、ポリエステル、レーヨンの混紡。サラリとしつつ少しだけとろっとした質感も
あるイタリア製の生地です。イタリア製の生地ということをアピールしたいのでイタリアン
トリコローレの刺繍のタグも付けました。ありがたそうに見えますw
そして2種のジャケットにソフトなイメージで合わせられるポリエステル素材のプリント柄の
ミニフレアスカート、同素材の丸首のワンピースなどもラインナップしました。
価格はかなり抑えました。同程度の見た目とクォリティの他社製品より20~30%は安くしたと
思います。
セットアップスーツは新社会人を含めた主に20代の独身女性用、ポリエステル素材のプリント
柄のスカートとワンピースはお子さんの入園、入学式などで若いお母さんに着てもらうことを
イメージしました。
2月中旬ころから3月にかけて新社会人向けの需要もあって、スーツ類が一年で一番売れました。
売り上げはお正月の初売り(福袋がバカみたいに売れたw)を除いて最高記録だったと思います。
よく売れて、サイズ直し(ジャケットの袖丈とかボトムのウエストとか)の外注さん達から忙し
過ぎ!と文句言われるほどでした。あの時はご協力本当にありがとうございました。

そして同じ年の秋冬ものも同じようなラインアップで企画しました。
春先ほどは売り上げは望めないのですが、セットアップスーツとして売れる時はインナー用の
ブラウスとかも売れることが多く、客単価が上がっていいです。Tシャツやニットなどの単品とは
この点が決定的に違います。

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そしてこの秋冬企画の商品がお店に並んだ頃、私はお店で接客もしていたのですが、ある20代前半
と思しきお客様から頂いた言葉が忘れられないものでした。
「春にここで買ったスーツ、すごく気に入ったんです。それに会社の人とかみんなによく似合う
って褒められて、すごく良かったんでまたここに買いに来ました!」
何だこの泣けてくるようなかわいいお客様は…、なんてありがたい…。
もう抱きしめたくなりました。 我慢しましたけどw
こう言う話は私以外にも何人かのお店の子達も聞いていて、買ってもらった上にやたら感謝された
とか…、うれしいなぁ、いいこともあるもんだなぁとつくづく思いました。
良いこととそうでないことの両方あった約10年のファッション業界で、最もいい思い出のひとつです。

私は30歳の時に決心して今いる業界に転職する(自分の中では本来の道に戻る)のですが、
このかわいいお客様をはじめ、私の作ったものを買ってくれた全てのお客様ひとりひとりに
お礼を言って回りたいほどです。

















Stand wiyh Ukraine_セイタカアワダチソウ+Ash013_360x640.jpg
ウクライナがロシアを追い出して勝利して、全ての領土をとり戻し、
ロシアにきっちり賠償させて、平和を取り戻せるまで応援したいです。

We support Ukraine with all our might!
We are all on your side.
Ми підтримуємо Україну всіма силами!
Ми всі на вашому боці.










アルマーニ、今でも好きだな…。




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