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南フランスのリッチマン Vol.7(エクサンプロバンスのお話 その9) [日々の出来事、雑感、新年の挨拶、他]

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南フランス、エクサンプロバンスに仕事で行った時のお話、その9です。
このシリーズは今回で最終回です。

※この時の写真はほとんど撮っていなかったため、ここで使用している画像は
全て画像検索で話の内容に合いそうなものを集めて使わせてもらっています。


イベントも何日かしますと、また車がいたんできます。すぐどこか悪くなるんですよ。
コンセプトカーとかショーカーって。大体、ランニングプロトって言ったって、やっと
走るっていうくらいのものでしかないんですよね。ほとんどの場合。 ボディが金属じゃない
ので、傷が付きやすいのは当たり前だし、塗装はえもいわれぬ美しいものですが、焼き付け
塗装ではないので塗膜はやわらかく弱いです。
パワートレインも変速時のショックが大きくなって、段々と “大丈夫なのかこれ…?”
っていうくらいに振動が出てきたりして、作ったものとしてはドキドキします。

バッテリーもよく上がります。この時もそうでした。どうやらオルタネーターがちゃんと
仕事していないようです。 オルタネーターっていうのはエンジンの回転をちょっと分けて
もらって、発電して整流してバッテリーに充電してくれる機械です。
で、バッテリーがいよいよダメだこりゃ状態になってしまいましたが、充電するにも数時間
かかるし、どうしたもんかいと思っているとオーナーから助け舟が。
オーナーのいつも乗ってる車からはずして持ってくるから使いなよ、とのことです。
あぁありがたや…。 いつも乗ってるのって、たしかメルセデスベンツのSクラス?
あの車のバッテリー外して貸してくれるんだ…。あんなでかいの(車もでかいがバッテリーも
でかい)入るかな?と思いましたが、そこは何とかメカニック氏ががんばってくれて、何とか
めり込ませてくれました。さすが、パンいっぱい食って力つけていますわ。
でも、なんというか、とても申し訳なったです、私達としては。
オーナーは本来そんなことまで面倒見るような約束では無いでしょうし、何より自分で普段乗る
車から取り外して持って来てくれたんですよね。  あぁ、かたじけない…。

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オーナーの暖かい協力のおかげで、雑誌記者たちの試乗も無事に進み、みんなのお楽しみ、
特別おいしいランチの時間になりました。 ガレージで私達がイタリア組を待っていると、
なにやら淡いこんじきの車がやってきました。
オーナーが、かわいがってる犬を乗っけて別の車でやって来たんです。
こ、このただものならぬたたずまいは…
シャンパンゴールドのアストンマーティンV8です。
現物初めて見ました。

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かつてフェラーリなどとも戦った、勇ましくも格調高い、そして由緒ある伝統のブリティッシュ
V8エンジンの咆哮に聞き惚れながら、あぁ、これがオーナーの週末用の車(のひとつ)なのね。
普段乗ってる車がSクラスだけじゃないだろうとは思っていましたけど、こういうのも持って
らっしゃるわけね。そらそうですよね…。よくお似合いです、とても。
たしか新車価格は同時期のメルセデスベンツなんかよりも全然高くて、フェラーリの一番高い
のが2,800万円くらいだった頃に驚愕の4,500万円とかしてたと思います。ロールスロイスの
高いのと同じくらいで、まさにロールスロイスクラスの正統派スポーツカー、そういう尊い
存在だったわけです。(フォード傘下になって以降はいろいろ変わって価格もグッと下げられ、
同ブランドとしては随分リーズナブルになりました。現在はフォード以外に中国企業を含む
複数の主要株主がいて○○の傘下とは言いにくいことになっているようです)

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貴重な車の登場に純粋に心が躍ります。これがロールスロイスなら、それがファントムとかで
あっても自分としてはそれほどありがたく感じなかった思います。うらやましさと共にやや
あきれたような感情も少々湧きあがりつつ、しげしげと抜群のコンディションに保たれたその
ステキな車を眺め回しました。インテリアは明るいブラウンの本皮。おそらく上質なコノリー
レザーでしょう。近年張り替えられたのかと思うほど、とてもきれいでした。
この車の存在を初めて雑誌で知った時、こういう車っていったいどういう人が買うんだろう?
そう思ったのですが、あぁ、こういう人が買うのか…、そう深く納得するのでした。

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そんなことを色々考えながらこの車を見ていますと、バッテリーを貸していただいたのは確かに
ありがたかったのですが…、別にあのメルセデスベンツSクラスが動かなくても、あなたは全然
困らないわけですね…。と、すこーし、すまなんだの気持ちが薄れていってしまいそうな気がした
のですが、それとこれとは関係無い!良くしていただいたことには深く感謝する!こんなステキな
車まで見せていただいて更に重ねてありがたや…、あらためてそう思うのでした。

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後から考えると、オーナーは他のところにヒストリックレーシングカーなどを30代以上保管して
いるとのことでしたので、その中にはきっとフェラーリの特別なモデルとかも1台や2台じゃなく
あると思うんです。もしも車1台しか持ってなくて、それがこのアストンマーティンV8だったら、
それは本当にどうかしてるw これは複数台を余裕で持てる人、しかも超が付くほどの好き者
ならではの選択肢、そういうことなんだろうなと思います。



ちなみに現在もこのプライベートサーキットではモータースポーツ関係の各種イベントが行われ、
宿泊施設も写真のようなステキな雰囲気のものが用意されているようです。

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結婚式や各種パーティー等も行われているようです。

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冒頭でも書きましたが、このシリーズ:南フランスのリッチマン(エクサンプロバンスのお話)は
今回で終わりです。長々と読んでいただきありがとうございました。




















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ウクライナがロシアを追い出して勝利して、全ての領土をとり戻し、
ロシアにきっちり賠償させて、平和を取り戻せるまで応援したいです。

We support Ukraine with all our might!
We are all on your side.
Ми підтримуємо Україну всіма силами!
Ми всі на вашому боці.









オーナーにはほんとに良くしてもらったな…。




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