クレイ前処理:FRP 1プライ(2016年7月1日時点) IF-02RDS Road version 開発経過 [Ikeya Formula IF-02RDS]
全体に張ったネットの上にFRPを1プライ。
これが硬化すればようやくこの上にクレイを盛り付けられる。
独立した状態のフロントフェンダー。
この時点で、合せガラス製のフロントウインドーも載せて位置出しをする。
これが届くまでは色々心配したし、悲観的になったりもしたが、出来上がってみれば光学試験も一発で
余裕でクリア(数値的に余裕があるという意味ではないが…)、保安基準をちゃんと満たし、その証で
あるJISマークも刻印され、しかも当初聞かされた見込み納期よりも早くに納品された。。
(まぁ、この納期に関してはガラスメーカー特有の安全をみての返答だったのだと思うが)
この車を作るにあたり、いくつかあった大きな懸案事項のひとつであったフロントガラスが、この時点で
ここにあるということがとても嬉しい。信じられないくらいに嬉しい。
1号車からキャリーオーバーするリヤカウル。ごくわずかに改修する箇所はあるが、
それはまた後の工程で。
フロント用の合せガラスが完成し、そのあとを追ってサイドウインドー(ドアガラス)も同じガラス
メーカーで製作するのだが、当初ここはポリカーボネートで製作するつもりでいたものを、途中で
やはりここもガラス製でなければダメかもしれない…という話がポリカの成形業者から出てきて、
急遽ポリカをやめて本物のガラス製、それもフロントと同じ合せガラスにすることになった、という
経緯がある。
当初想定したポリカなら普通に成形できる3次曲面(自由曲面)が、本物のガラスで成形できるのか
どうか、またそこから検討しなおし…。
縦横ともにあまり極端な曲率にならないよう、また曲率変化もなるべく押さえて、それに合うように
ルーフまわり、ドアまわりともに形状修正。そうやっていくつかのパターンを考えてみたが、やはり
どう考えても当初のポリカを想定していたものよりもぐっとカッコ悪くなる。(何も知らずに見る人
にはそれ程ではないかもしれないが…)
うーん、ここに来てこういうことにしなければならないのか…、悲しくなった。
当初案があきらめきれないので、ダメもとで修正した案と、当初の案の両方のデータをガラスメーカー
に渡して検討してもらったところ、“3次曲面で出来ると思います” と案外あっさり返答が来て、
それなら是非そちらにしてください!ということで発注し、納品を待つこととなった。良かった。
しばらくしてそれらも完成し、8月下旬頃にはイケヤフォーミュラさんに納品されている。
私は今日の時点でもまだ見ていないのだが、もうじきシャシーとともに(他の色々な部品とともに)
持ってきてもらえるので、こちらの指定した箇所に刻印されているであろうJISマークを見るのが楽しみだ。
写真は全て、この作業をお願いしている NY Connect の内藤さん撮影。
オリジナル形状のガラスにJISマークが刻印されるって、嬉しいものだな…。