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吸気系、冷却系新レイアウト [プロトタイプ開発経過]

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フロントフードの開き方をコンベンショナルな後ろヒンジの前開きにする案について前回書きましたが
今回はリヤ側についての案です。
リヤカウルの下にエンジンなど大事なものを色々抱えるこの種のレイアウトではリヤカウルはなるべく
大きく開けられるようにしておきたいのでパネル分割としてはそのように設計するのですが、レーシング
カーではリヤカウルの開閉にヒンジ等を使わずに、ズースファスナーというものを数か所使って取り外し
式にすることも多いです。今回クライアントから“それでいいんじゃないか”という話があり、ズース
ファスナーやボルトを使ったものを考えてみたのですが、この大きなリヤカウルを取り外し式にすると、
開閉には必ず二人以上必要ですし、取り外したリヤカウルを置く場所も必要になります。

パネル分割が基本的に変わらないのであれば締結方法はともかく、従来通りヒンジを使って車体から
離れないようにしておいたほうがいいんじゃないかなと個人的には思います。まだ結論に至っていない
のですが、パネル分割とヒンジは従来通りで、締結方法だけズースファスナーかボルト等で工具を使って
開閉するものとした場合でも、日常的なメンテナンス(オイルを見たり、プラグを見たり)のために
小さくなっても簡単に開閉できる開口部があったほうがいいだろうと考えたのが2枚目の画像の薄いグレー
の線で表現されたリヤハッチとでもいうようなモノです。ヒンジは前側(ルーフ側)で後ろ開きです。

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エンジンルーム内を見せるためと後方視界のために小さなウインドーを設けていますが、これは以前も
“こういうのは要らないです”と言われふさぐことになったもので(悲しい…)、今回もその可能性が高い
のですが、とりあえず今はこのような表現にしてあります。

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吸気系のレイアウトは、現状のエンジンが直列4気筒ターボで比較的シンプルなものなのですが、
V型エンジン(V6、V8等)でターボ付きという要素が多くなるものでも対応できるようにと
考えています。(心情としてはV8以上の多気筒にしたいとずっと思っていますので)
ルーフエアインテーク(吸気ダクト)から流路は4方向に分かれ、前側は左右に振り分けられて
左右それぞれのエアクリーナーボックスへ入り、そこを抜けてNAの場合はサージタンクへ、
ターボの場合はターボのコンプレッサーへと流れていきます。
エアクリーナーはこの種の車やチューニングカーでよく見られるいわゆるキノコ型のフィルターむき出し
タイプではなく、ちゃんとボックス状のケースに入ったフラットな形状のオーソドックスで耐久性の高い
ものを使いたいと思い、こういったレイアウトにしています。
ターボのコンプレッサーで圧縮された空気はインタークーラーへ向かい、そこで吸気ダクト後ろから
吹き出す空気で冷やされます。
こうすることによって従来リヤクォーターに設置していたNACA型エアインテークは無くても良くなる
かなと思っています。あの形状自体は魅力的で好きなのでちょっと残念な気がしますが、“機能を保って
要素を減らすのは正義”なのでここはそれで良しと思いたいです。
ただ、ルーフエアインテークの役目が増えるので、もう少し上方に拡大して開口断面積を2倍くらいに
したほうがいいかもしれません。(今の形は暫定)

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この車のラジエーターはフロントには無く、キャビンの両サイドにあるのですが、下の画像は
すぐ上の画像と同じアングルで、ラジエーターのレイアウト(設置角度)を変えたものです。
(上の画像のレイアウトは真上から見ると逆ハの字、下の画像ではハノ字になっています)
上の画像がこれまでと同じ向きで、ラジエーターを通った空気はリヤホイールの前でサイドに抜ける
よう、ボディのサイド、該当部にエアアウトレットを設けています。走行中、このあたりは負圧になる
ところで、その負圧はそれほど強くはないにしても、ほおっておいても空気は抜けてくれるはずです。
これに対して下の画像ではラジエーターを通った空気がリヤホイールの内側を通って後方に抜けていく
ようになっています。よりスムーズに抜けるようリヤエンドパネルはルーバー状にしてあります。
(今回の画像では見えません)

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この2つのラジエーターレイアウトのどちらが効率がいいのか、正確なことは比較実験でもしないと
わからないのですが、下のレイアウトの場合、ラジエーターの後ろ、リヤホイールアーチとの間に
スペースが出来、これを荷物スペース等として使えるのがメリットです。荷物に限らず、バッテリー
とか他の補器類でもいいのですが、とにかく余分なスペースがほとんどないこの車に、小さいとはいえ
こういったスペースが確保できるのは意味があります。それを考えると、ラジエーターに関しては
このレイアウトが本命になるかもしれません。
ただ、上で書いたNACA型エアインテークと同じようなことになりますが…、ここにあったエアアウト
レットはその形状はそれなりに考えて気に入ったモノになっていましたので、それが無くなって単なる
収納スペースのリッドになるのは、正直ちょっとさみしい気はします。





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本日の投稿も最後のウクライナカラーの画像はウクライナ応援用です。
どうかウクライナがロシアに勝利してに平和が訪れますように。
あまり長引かずに戦争が終結しますように。

ウクライナを全力で応援!
私達はみんなあなた方の味方です。
We support Ukraine with all our might!
We are all on your side.
Ми підтримуємо Україну всіма силами!
Ми всі на вашому боці.







機能を保って要素を減らすのは正義、確かにそうなんですけど…。




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