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Lamborghini Countach LP500 & LP400 [車、カーデザイン、ミニカー]

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昨日のランボルギーニが・カウンタックの新型に続いてですが、以前からこの車について思うことが
あって、それを書いてみます。


まずはLP400。市販されたカウンタックの中では最も好きです。
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その透視図。こういう絵、魅力的で惹かれます。欲を言えばもう少しパースを効かせたのが好みですけど。
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そして、パッケージレイアウト、サイドビュー。
エンジンのでかさとか、シート座面のこれ以上ない低さとか、色々凄いです。
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そしてそして、これが今回言いたいことを最もよく表している画像。カウンタック独特のパワーユニット、
パワートレインの行ったり来たりがよくわかります。背景にハッチング風の処理がしてあって親切です。
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普通、まともな縦置きミッドシップの場合、トランスミッションはエンジンの後ろで、エンジンの
クランクセンターはデフセンターよりも低くなるようにレイアウトします。少しでもエンジンを低く
積みたいからです。その高さは何で決まるかというと、突き詰めると最低地上高とクラッチ半径です。
レーシングカー、例えばF1のクラッチなどは驚くほど小さな径(一般的な市販車の半分以下)なの
ですが、それは全てこのためです。車の運動特性は重心が低いことが何より重要で、もうミリ単位で
下げたいものです。コンセプトや考え方によってプライオリティは変わりますが、重心が低くて不利に
なることはまず無いです。いいことばっかりです。
それがこの車、カウンタックの場合、クランクセンターから前に伸びたメインシャフトの先にトランス
ミッションがあって、そこからリヤタイヤに駆動力を伝えるために、下側に後ろ向きに短いプロペラ
シャフトとでもいうものがあって、それがクランクシャフトやその周りのカウンターウェイト、
クラッチ、フライホイール(リングギヤ)等を避けるために斜め下を通っています。(サイドビュー
ではよくわかりませんが、真下ではさすがにあんまりでしょうから、ちょっと横にずらしてギリギリ
のところを通していると思われます)
このレイアウトのため、せっかくの専用縦置きエンジンでありながら、クランクセンターは理想的な
高さよりも数センチから10センチ近く上にあります。この大きくて重い重い12気筒エンジンがトランス
ミッションと共に決して低くない位置にあるということです。残念なことに。
更に言うと、ホイールベースを短くしたいがために、デフセンターがタイヤ/ホイールセンターよりも
少し後ろにあって、ドライブシャフト(ハーフシャフト)が前後方向にイニシャルで不必要な角度が
ついた状態になっています。サスペンションの上下動を許容するためにドライブシャフトには使用可能
な許容角度が設定されていますが、最初からここにすこしばかり無理がかかることになります。
エンジン縦置きでホイールベースを極力詰めたいという強い思いがあって、こういう“攻めた”設計に
なったのでしょうが、あらためて見てみると、ここまでして得るものはそんなに重要なことだった
のだろうか…と思うわけです。短いホイールベースは機敏な動きをするためには有利ですが、それは
速度でいうとせいぜい100km/h前後までの領域のことで、これらの車がその本領を発揮する150km/h
とか200km/h以上の領域ではむしろ神経質になって、スタビリティ確保も難しくなるのではないか…、
そこに前述のエンジン搭載位置の高さを合わせて考えると、運動性能、物理特性としては決して理想的
なものではなさそうだということがわかってきます。
これが “この車の最高にいいところはこの見事なパッケージレイアウトです!” という言葉に全面的には
賛成できないところです。

ランボルギーニは創業社長の意向もあって会社としてはレースには参戦していないですし、設計者も
わかった上でのことだったのだろうと思いますが、このレイアウトは、他と違ったことをやってみたい、
それによってこの車独特な魅力としたい、ということが優先されたのだろうと思います。
確かにこの車の実車を見ると驚くほどコンパクト(特に全長と高さ)で、まとまりよく、しかも壮観。
それはもう見事なものだと思います。自分達で決めたプライオリティに沿って、ユニークで未来的で
素晴らしく魅力的なオリジナル商品を作り上げたということに違いなく、それは賞賛されるべきことと
思います。


以下は、初期のプロトタイプLP500。古い写真なのでみんな画質はそれなりでちょっと残念ですが、
この形は今見ても魅力的です。この手の車の代名詞として今もファンが多いのも納得できます。
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この車、カウンタックのすごいところは何といっても、この形で本当に販売したということ、
それが最も大きなことだと思います。






何度も言うけど、カウンタックは初期プロトのLP500が一番いい…。



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