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ソニー EV事業参入の本格検討 [レース、モーターショー、イベント、ニュース、他]

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昨年発表された VISION S CONCEPT に続いてSUVタイプの VISION S 02 が発表されました。

ソニー、VISION-Sの第2弾「SUV」を発表…CES 2022    RESPONSE 2022年1月5日(水)
https://response.jp/article/2022/01/05/352842.html
「ソニーグループは1月4日、米国ラスベガスで5日より開催するCES 2022において、『VISION-S』のラインナップとしてSUVを新たに追加すると発表。合わせてソニーとしてEV事業参入の本格検討をするため、新会社「ソニーモビリティ」を2022年春に設立することも発表した。」

ソニー、自社でEV参入。SUVの新型VISION-Sも披露    Impress Watch 2022年1月5日
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1378285.html
「ソニーグループは、自社でEV(電気自動車)に参入する。CES 2022において、吉田憲一郎社長が新しいSUVタイプのEV「VISION-S 02」とともに新会社ソニーモビリティの立ち上げを表明。同社においてEVを自社展開を検討していく。」

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これの前に発表された VISOIN-S CONCEPT も合わせてのファーストインプレッションは、
初めて作った車にしてはとてもまとまりがよく完成度高そう。スタイリングとしては悪くない。
悪くはないがとびきり魅力的とも言いにくい。例えば、テスラ MODEL S やVWグループや中国メーカー
各社のBEVと比べて後発としてのアドバンテージがあるようには残念ながら見えない。そんな感じでした。

この完成度の高さは製作を委託した外注先の能力に負うところが大きく、その外注先はメガサプライヤー、
カナダのマグナ・インターナショナル言われています。確認していないので真偽はわかりませんが、
マグナでないにしてもその種の企業と思われます。

メガサプライヤーというのは世界規模の大手自動車部品メーカーで下記のところが有名です。

■【ドイツ】Bosch(ボッシュ):業界ナンバー1 高品質、高価格だが信頼性はデンソーに及ばない
■【日本】デンソー:業界ナンバー2 トヨタグループのいわゆる"長男” 信頼性抜群
■【カナダ】Magna(マグナ):シャシー、ボディの設計、試作、製造までまかなえるのが強み
■【ドイツ】ZF(ゼットエフ):トランスミッションが有名
■【ドイツ】Continental(コンチネンタル):タイヤで有名だがそれ以外の多くの部門でも一流
■【日本】AISIN(アイシン):パワートレイン、トランスミッションが有名
■【フランス】Valeo(ヴァレオ):伝送系が有名(個人的には信頼性に難あり)

規模でいうとボッシュ、デンソーに次ぐ(この2社とはやや開きはあります)3番目で、上にも書いて
いますが、単に部品やシステムを売るだけでなく、シャシーやボディの設計から、試作、製造までを
一貫してまかなえるのが強みです。簡単に言うとお金さえ出せば、ほぼゼロから車を作ってくれる
ということです。こういうことを1社というか1グループでまかなえるところはそうそうありません。
同車の作るモノは品質もいいし、量産の実績も十分です。(公開はされていませんが、聞けば誰でも
知っているようなビッグネームがずらずら並ぶので驚きます)
試作車までなら作れるところは世界中に日本を含めて結構ありますが、本格的な量産に対応できる
ところはかなり限られます。そこが凄いところで、世界中の自動車メーカーから頼りにされています。

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このレベルの試作車を作る費用としては1台当たり恐らく数億円といったところでしょうか。
業績絶好調で純利益を1兆円以上も出すソニーグループとしてはとるに足らない金額かと思いますし、
自動車産業に参入するかどうか検討したいということであれば、マグナはまさにうってつけの相手、
非常に強力なメガサプライヤーといえます。

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SONY VISOIN-S と今回発表された S 02 CONCEPT
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この2台の試作車を発表したことによってすぐにソニーが自動車産業に参入する!と決まったわけでは
なくて、あくまで「EV事業参入の本格検討をするための新会社ソニーモビリティを設立する」との事
ですので、まだ今後どうなるかわかりません。
しかし、“検討するためだけ”に新会社設立、しかも数億円の試作車を2機種作ってから…。
資金が十分あるって、つくづくいいなと思います。

少し前にトヨタがBEVのものすごい生産計画を発表して、そのことをこのブログで書きましたが、

 トヨタ 2030年までにBEV30車種!  2021年12月17日
 https://ash-institute.blog.ss-blog.jp/2021-12-17  

「世界最大の半導体メーカー、台湾のTSMCが日本の九州、熊本に大規模な工場を作るという発表が
 ~中略~ そしてそこにソニー、デンソーも参画するとのことでした。」

ここで書いたソニーも参画、というのは今回発表されたこととも関連があるのだろうなと思います。




ソニーの車、ソニー製品ということでちょっと期待してしまうのですが、正直言って私がソニーに
期待するようなデザインではありません。少なくとも現状では。

私くらいの世代にとって、ソニーといえば先進的でちょっと未来的なイメージ。実際に使って
みると若干耐久性に難ありなものもあるし、案外安っぽいところもあるのですが、それらを帳消しに
するようなデザインの魅力があって細かいことは許せてしまうような、そういうものがソニー製品
らしく思えます。何度か裏切られてもファンでいるw 自分としてはそう思うわけです。

ちなみに具体的にどういうものがそうなのかというと、下の写真の製品などがそうです。

SONY ICF-5600 スカイセンサー5600 3バンドラジオ 1974年発売(生産終了品)
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SONY PS-4750 レコードプレイヤー 1974年発売(生産終了品)
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SONY TC-8750 オープンリールデッキ 1978年発売(生産終了品)
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SONY CDP-MS1 CDトランスポート 1998年発売(生産終了品)
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この中で、SONY TC-8750 オープンリールデッキ以外は中古品で手に入れて、メンテナンスして
動態保存というか、時々動作させて楽しんでいます。
とはいえ、実際のところは眺めているだけの時間が圧倒的に多いです。

ここで取り上げたものはみんな随分古い製品なのですが、同じ時期の国産製品を標準的なものと
すると、これらのソニー製品は少しだけ未来っぽく見え、海外の製品はもう悲惨なくらい
ものすごく古く見えたのは確かです。ひどい言い方に聞こえると思いますが、当時の少年
(私のこと)の目にはそう映りました。その時代においてライバル達よりも少し未来にいるような
イメージ、それが良かったんだろうなと思います。






ソニー、頑張れ!テスラあたりに負けるな!




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